藤井聡太竜王がベスト4進出 増田康宏六段に勝利し、先手番連勝数を「20」に伸ばす/将棋・朝日杯
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 将棋藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が1月15日、朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント2回戦で増田康宏六段(25)に169手で勝利し、ベスト4進出を決めた。さらに、この結果で藤井竜王は先手番での連勝数を「20」に伸ばした。2年ぶり4度目の優勝へ、次戦の準決勝では豊島将之九段(32)と対戦する。

【映像】藤井竜王が2年ぶり4度目の優勝へ前進

 藤井竜王が、公式戦10連勝中と波に乗る増田六段に勝利しベスト4入りを決めた。互いに得意の角換わりの出だしから、じりじりとした中盤戦に。藤井竜王が仕掛けて抜け出したが、先に1分将棋に突入し時間に追われながらの戦いとなった。得意の終盤力で押し切るかと思われたが、綱渡りの終盤戦で飛車打ちを選択。ぎりぎりのバランス感覚を見せた増田六段が逆転に成功した。

 しかし、終盤力を誇る藤井竜王は、連続王手で増田玉に迫り激しいプレッシャーをかけて行く。増田六段は厳しい追い込みから入玉を目指し、両者の玉がの間で大激戦が繰り広げられた。窮地の藤井竜王だったが、自を再生しつつ攻撃を繰り出す技を見せて、再逆転。最終盤では藤井竜王が討ち取り、勝利を飾った。

 大熱戦を制した藤井竜王は、「角換わりからお互いの玉が寄るかの激しい展開になり、判断のつかない局面が多かったです。途中王手で迫っていったが、うまく対応されてしまって苦しくしてしまっていたのかなと思います。その前に違う手があったか、という感じでした」とコメント。劣勢からの逆転勝利に、ホッとした表情を見せた。

 一方、敗れた増田六段は「序盤は予定していた作戦で良い形で進んでいたのかなと思っていましたが、最後は逆転を許してしまいました。(午前中の永瀬戦と本局で)内容の良い将棋が指せたので、自分の自信には繋がったと思います」と振り返った。

 この結果で、藤井竜王は2年ぶり4度目の優勝に向けて、ベスト4進出を決めた。「今日は2局とも苦しい将棋でしたが、2年ぶりに準決勝に進むことができました。反省点も多く見つかったので、来月までに修正して準決勝を頑張りたいと思います」と意気込みを語っていた。

 なお、藤井竜王は先手番で、昨年7月の棋聖戦五番勝負第1局対永瀬拓矢王座戦以来、負けなし。本局の勝利で、連勝数を20に伸ばした。

◆朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で優勝賞金は750万円。 (ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】第16回朝日杯本戦 藤井聡太竜王-増田康宏六段
【映像】第16回朝日杯本戦 藤井聡太竜王-増田康宏六段
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