渡辺和史五段、個人7連勝を達成!公式戦全敗の相手にも完勝で師匠「強い!過去一番の出来」と絶賛/将棋・ABEMA師弟トーナメント
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 目の前で結果を上げ成長していく弟子に、師匠は諸手を挙げて喜んだ。8組の師弟により“最強の師弟”を決める超早指し戦「ABEMA師弟トーナメント2022」の準決勝第1試合、チーム深浦 対 チーム豊川が1月28日に放送された。豊川孝弘七段(55)門下の渡辺和史五段(28)は、予選・準決勝の3戦で7連勝を達成。公式戦で3連敗を喫しているチーム深浦の佐々木大地七段(27)にも圧巻の指し回しを見せて白星を奪うと、豊川七段からは「強い!過去一番の出来」と絶賛の声が上がった。

【映像】師匠から「強い!過去一番の出来」と絶賛された渡辺五段

 佐々木七段と渡辺五段は、ともに2013年10月に三段リーグ入り。2016年4月に四段に昇段した佐々木七段に対し、渡辺五段は3年半後の2019年10月にプロデビューを果たした。「棋士になってからはかなり差を付けられてしまった」と公式戦3局では3連敗の渡辺五段。師弟トーナメント本戦進出をかけた大舞台での激突とあり、渡辺五段は意地でも負ける訳にはいかなかった。

 黒星発進となったチーム豊川は、師匠・豊川七段から「オレのかたきをとってくれ!」と第2局で渡辺五段が出立。渡辺五段の先手で矢倉の出だしとなった。細かな駆け引きが続いた序盤戦から戦いが始まると、佐々木七段に力を出させずリードを拡大。▲6四角から踏み込み勝負を決めに行くと、解説も「ものすごい切れ味でしたね!」、師匠も「確かに…。カミソリ和史だね、これ…」。99手で完勝に、師匠を「強い!過去一番の出来だね」と唸らせていた。

 第4局では、王位3期の重鎮・深浦康市九段(50)との相掛かりの一局を135手で勝利。これで師弟トーナメント7連勝をマークした。最終局では佐々木七段にリベンジに遭い連勝記録はストップ。さらに決勝進出を阻まれることになった。しかし、公式戦でも前年度に20連勝を挙げ将棋大賞連勝賞を獲得しており、まだまだ伸び盛り真っ最中だ。渡辺五段の今後の飛躍に、師匠の豊川七段はもちろんファンも目が離せない。

◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】師匠から「強い!過去一番の出来」と絶賛された渡辺五段
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【映像】大激戦を振り返るチーム深浦とチーム豊川
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