サッカーは、バレーボールやテニスのように一定の得点に達することで試合が終了するのではなく、時間によって終了するルールです。この試合時間は、実は選手の年代やカテゴリーによって異なっています。サッカーの試合を観戦するときは、この試合時間も理解しておくと、より楽しめるのではないでしょうか。この記事では、サッカーの試合時間について詳しく解説していきます。
目次
- サッカーの試合時間は年代によって差がある
- 時間内に決着がつかない場合はどうなる?
- サッカーの試合時間のまとめ
サッカーの試合時間は年代によって差がある
サッカーの公式試合における試合時間は、それぞれ選手の年代で想定される体力に応じて差が付けられています。たとえば、開催中のFIFAワールドカップカタール2022 やJリーグでは、前半・後半合わせて90分で行われますが、高校生や中学生が行う試合は体力面を考慮し、それよりも試合時間が短くなっています。まずは、年代ごとの試合時間の違いを紹介します。
ワールドカップやプロ(Jリーグ)の試合時間は?
日本代表が出場するFIFAワールドカップカタール2022やオリンピックなど代表チームの公式試合、プロ(Jリーグなど)の試合時間は、前半、後半ともに各45分の合計90分で行われます。
前半と後半のあいだにあるハーフタイムのインターバルは15分で、この時間に選手の休憩やチームの作戦会議などが行われます。前後半合わせて90分+ハーフタイム15分の約105分に、アディショナルタイムなどを合わせて、だいたい2時間くらいが総試合時間となります。
高校生の試合時間は?
高校生が選手として出場するサッカーの試合時間は、前半、後半ともに各40分の合計80分で行われます。前半と後半の間のハーフタイムのインターバルは10分。体力面を考慮して、前述のプロの試合よりも短い試合時間に設定されています。
ただし、「全国高校サッカー選手権大会」の準決勝および決勝戦は、日本代表戦やプロの試合と同じく前半、後半それぞれ45分の合計90分、ハーフタイムは15分となっています。
暑い夏に行われる「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」は、前半、後半それぞれ35分の合計70分。前半と後半のあいだのハーフタイムのインターバルは10分です。
中学生の試合時間は?
中学生が選手として出場するサッカーの試合時間は、前半、後半それぞれ30分の合計60分と、高校生よりもさらに短い時間で行われます。前半と後半のあいだのハーフタイムのインターバルは10分です。
少年(ジュニア)サッカーの試合時間は
少年サッカーの試合時間は、前半、後半それぞれ20分の合計40分で行われます。前半と後半のあいだのハーフタイムのインターバルは10分です。ただし、10歳未満の試合では、前後半それぞれ15分の合計30分で試合をすることもあります。
時間内に決着がつかない場合はどうなる?
サッカーの試合では、同点のまま時間時間が過ぎて勝敗が決まらないこともあります。その場合、引き分けとして試合を終了するケースもありますが、ワールドカップの決勝トーナメントを始め、勝敗を必ず決定しないといけない試合では延長戦が行われます。
なお試合時間が過ぎた後も、試合中に何らかの事情により空費された分を、プレー時間に追加する仕組みがあり、これを「アディショナルタイム」と呼びます。ここからは、前述の延長戦と、このアディショナルタイムについて詳しく解説します。
延長戦とは?
ワールドカップの決勝トーナメントのように勝敗を決しなければならない試合では、前半・後半の試合時間に加えて、アディショナルタイムの時間内でも決着がつかなければ、延長戦が行われます。
延長線の試合時間は、プロの試合では基本的に前半、後半それぞれ15分以内で、合計30分です。延長戦の試合時間も選手の年代ごとに違いがあり、高校生は前半、後半それぞれ10分の合計20分。中学生・小学生は前半、後半それぞれ5分の合計10分となります。
アディショナルタイムとは?
アディショナルタイムとは、選手の交代や負傷者の救護などによって試合が中断・空費された分を補うため、主審の判断により延長される試合時間のことです。日本では「ロスタイム」と呼ばれることもあります。
主審は以下のような事例を、空費した時間として判断しています。
- ・選手の交代時間
- ・選手の負傷による治療や退出に掛かった時間
- ・飲水やクーリングなど、競技会規定で認められる医療上の理由による停止に掛かった時間
- ・プレーの再開を著しく遅延させる行為により掛かった時間(得点を決めた際に選手の喜びを表す行動により遅延した場合など)
アディショナルタイムは正確に計測した時間が採用されるわけではなく、主審の裁量により多少増やすことが認められています。また、試合会場やテレビなどで表示されるアディショナルタイムは、秒数を切り捨てた時間です。そのためサッカーの試合では、表示時間よりも多くアディショナルタイムが続くことがよく起こります。
サッカーの試合時間のまとめ
サッカーの年代によるカテゴリーごとに、試合時間やハーフタイム、延長戦の時間は異なります。年代ごとの体力の違いを考慮して、あるいは大会ごとの規定により、それぞれ違った試合時間が採用されています。試合時間について知っておけば、サッカーの試合への理解がより深まるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。