どんなに苦しくても、明るさを失わないことで道が開ける。そんなことを教えてくれるような戦いだった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」2月日の第2試合はセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)が+89.5の特大トップを決めた。
試合は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、東城、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)、EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)の並びでスタート。東城は東1局、得意のリーチでまず2700点を先制。続く東2局、8巡目に4索を暗カンし、次巡に2・5筒待ちのタンヤオをリーチ。先にテンパイしていた多井とのめくり合いは一瞬だった。5筒を一発で引き込み、リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・ドラ・裏ドラの1万8000点を決め、早々にダントツ状態となった。
同1本場も6000点(+300点)をアガり点棒は5万点オーバー。東3局でも跳満をツモるなどダメ押しに成功。その後も2度のアガリを決めて、最終持ち点は6万9500点。これによりセミファイナルシリーズ進出のボーダーライン上にいる6位KADOKAWAサクラナイツにわずか51.3ポイント差と、トップ1回で追いつくところまで詰め寄った。
刻一刻と、レギュラーシーズン突破の可能性が厳しくなる終盤戦。ここに来て東城は個人連勝と、チームメイト3人がマイナスする中で孤軍奮闘が続いている。「急に来ましたね、トップ取れない、ずっと2着だって言ってたところから、年明けてポンポンってトップが続いているんで、めちゃくちゃ嬉しいですね」。
一発ツモにドラと裏ドラ、ド派手なアガリを決め続けたこの試合。「手役で頑張りましたけども」とお茶目なリップサービスも。気持ち良かったアガリを聞かれると「ありすぎるなあ、どれだろうなあ!?」と頭を抱えた。自由奔放な振る舞いに爽やかさすら感じさせるのは、根っからの天真爛漫さがあってこそ。ボーダーラインまであと51.3ポイントであることが告げられると「そんなにぃ!?(トップ)1回じゃないですか!」と仰天。「うわあ、ありがとうございます」と加えて、この展開を喜んでいた。
最後はファンへ「麻雀の神様に愛されてたなってくらい手牌が付いてきてくれて、気持ちもすごく前向きに麻雀が打てた。チームメイトも『こんなに麻雀って前向きに打ってもいいんだ』と力を合わせて打っていけると思います」と語り、チーム一丸でポストシーズンを目指すと誓った。苦しいポイント状況を気にせず、とにかく前向きに、貪欲に点棒をかき集めた東城。この活躍を見たファンも「いけるぞ!ガンバレ!」「りおさんありがとう!」「好感度良いわ」「フェニックスがキタァ!」と沸き、共に喜んでいた。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)6万9500点/+89.5
2着 EX風林火山・二階堂瑠美(連盟)3万4100点/+14.1
3着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)6100点/▲33.9
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)▲9700点/▲69.7
【2月10日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +538.9(72/94)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +354.4(72/94)
3位 U-NEXT Pirates +192.0(72/94)
4位 渋谷ABEMAS +100.1(72/94)
5位 TEAM雷電 ▲39.5(72/94)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲279.6(72/94)
7位 セガサミーフェニックス ▲330.9(72/94)
8位 赤坂ドリブンズ ▲535.4(72/94)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)