将棋の藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に羽生善治九段(52)が挑戦する囲碁将棋チャンネル 第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第5局が2月25日、島根県大田市の「さんべ荘」で行われ、午後6時に羽生九段が48手目を封じて指し掛けとした。あす26日午前9時頃に封じ手が開封され、対局が再開される。
【映像】藤井王将VS羽生九段 注目の王将戦第5局「大田対局」
2勝2敗で迎えた第5局は、後手の羽生九段が「横歩取り」に誘導。勝者は防衛、奪取そのどちらかに王手をかけるとあり、タイトル100期を狙う羽生九段は後手番での勝利を目指して得意戦法を若き王者にぶつけた。
序盤から飛車角交換の激しい展開となり、藤井王将の長考中に昼食休憩に突入。攻めるか受けるか、さらに1時間10分を投じて導き出したのは、桂馬を飛び出す攻め合いへの道筋だった。羽生九段も、その考慮時間を上回る2時間21分を投入。持ち時間各8時間ならではの持ち時間の使い方だが、藤井王将の大胆な一着は勝負を左右するポイントととなりそうだ。長考合戦の末に局面が動き出し、陣形の差などからわずかに藤井王将が抜け出したと見られているものの、難解な局面とあり対局2日目は再開時から目の離せない展開となることが予想されている。
午後6時、立会人の福崎文吾九段(63)が封じ手の定刻を告げたものの、手番の羽生九段はその後も少考。定時から7分後に封じる意思を示し、指し掛けとした。第5局2日目は、26日午前9時頃に再開が予定されている。
持ち時間は各8時間。ABEMA PPVではこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時点での残り持ち時間】
藤井聡太王将 4時間45分(消費3時間15分)
羽生善治九段 3時間36分(消費4時間24分)
(写真提供:日本将棋連盟)