現地時間26日に開催されたスュペル・リグ(トルコ1部リーグ)の試合において、観客によってピッチ上に大量のぬいぐるみが投げ込まれた。27日、イギリスメディア『BBC』が「ベシクタシュのファンが地震で被災した子供たちのためにぬいぐるみを投げた」と題して伝えている。
大量のぬいぐるみが宙を舞った。現地時間26日、スュペル・リグ第14節(延期分)ベシクタシュvsアンタルヤスポルの一戦がイスタンブールの『ヴォーダフォン・アリーナ』で開催。この試合において、ベシクタシュのサポーターが前半途中にピッチ上に大量のぬいぐるみや防寒具などを投げ込む催しが行われた。
ベシクタシュはこの催しについて「我々の観客は、地震で被災した子どもたちを元気付けることを目的とし、試合中に『このおもちゃは私の友達』というイベントを開催した。ファンは被災地域の子どもたちにプレゼントするために、ぬいぐるみやベレー帽、スカーフをピッチ上に投げ込んだ」と発表。6日に発生したトルコ南東部を震源とする大地震で被災した子どもたちへの支援が目的であると説明しているという。
地震発生時刻の4時17分に合わせ、試合開始から4分17秒後にこのイベントは開催された。観客から投げ込まれたぬいぐるみの数は数千にも及んだという。また、この際にホームサポーターの一部によって、レジェップ・タイイップ・エルドアン政権に対する批判的なチャントが行われていたことも併せて伝えられている。ベシクタシュはその後、クラブの公式Twitter(@Besiktas)にて、投げ込まれたぬいぐるみの被災地への発送に向けた準備の様子を公開している。
なお、『BBC』によると、ベシクタシュの選手たちは試合前に、地震により被災した都市の名前が記載されたウェアを着用し、ウォームアップを行ったという。また、スタジアムに詰め掛けた観客は捜索・救助隊員へ拍手を行っていたようだ。
現地時間6日未明に発生したマグニチュード7.8の大地震により、トルコと隣国シリアでは多くの建物が崩壊し、火災などの2次災害も発生するなど甚大な被害がもたらされている。日本時間26日の段階で犠牲者は5万人を超えており、ハタイスポルに所属していたガーナ代表MFクリスティアン・アツも倒壊した建物の下敷きとなり命を落としている。
【動画】ぬいぐるみが宙を舞う!
Çocuklar hep gülsün. pic.twitter.com/JWyzKTLgD2
— Beşiktaş JK (@Besiktas) February 26, 2023