バイエルンを率いるユリアン・ナーゲルスマン監督が、ポルトガル代表DFジョアン・カンセロの起用法について説明した。5日、ドイツ誌『kicker』がコメントを伝えた。
現在28歳のカンセロは今年1月末、7000万ユーロ(約101億円)の買い取りオプションが付いた半年間のレンタルで、マンチェスター・Cからバイエルンに電撃移籍。翌2月1日のDFBポカール3回戦マインツ戦(○4-0)でいきなり先発出場してアシストを記録すると、ブンデスリーガデビューとなった同5日のヴォルフスブルク戦(○4-2)でもアシストで勝利に貢献した。
2月11日の第20節ボーフム戦(○3-0)でも先発出場したが、同18日の第21節ボルシアMG戦(●2-3)からはリーグ戦でベンチスタートに。同試合では早々に退場者が出たことで16分からの出場となったが、同26日の第22節ウニオン・ベルリン戦(○3-0)でのプレー時間は12分間のみ。そして4日に行われた第23節シュトゥットガルト戦(○2-1)では出番が訪れず、90分間ベンチを温めることになった。
ナーゲルスマン監督はカンセロを先発で起用しない理由を、戦術的な問題だと説明。フランス代表MFキングスレイ・コマンとカナダ代表DFアルフォンソ・デイヴィスを両ウイングバックとみなすシステムにおいて、3バックの右センターバックに攻撃的なカンセロを起用するのはリスキーだと考えているようだ。
「(ヨシプ・)スタニシッチの方がより守備的であり、ジョアンはマンチェスター・Cでボール保持時に3バックをやったことがほとんどない。ビルドアップの際にHalbverteidiger(3バックの両側に位置するセンターバック)を務めたことがないんだ。私たちは現時点で、4バックでビルドアップをしていない」
出場機会を求めて訪れたミュンヘンの地でも壁にぶつかったカンセロだが、「今のところ、彼はそれにうまく対処している。逃げようとしている印象はない」とナーゲルスマン監督。「もちろん、プロセスに関しては、まだいくつか追いつくべきことがある。ペップ(・グアルディオラ)の時とはプレースタイルが違うからだ。彼にはまだ少し時間が必要だ」と、同選手の適応に期待を寄せている。