将棋の順位戦B級1組最終13回戦が3月9日に行われ、羽生善治九段(52)が中村太地七段(34)に97手で勝利した。前期、A級から陥落となった羽生九段は30年ぶりにB級1組に参戦。最終局を白星で飾り、通算成績を6勝6敗で終えた。一方、首位で本局に臨んだ中村七段は9勝3敗に。初のA級昇級は、他局の結果に委ねられることになった。
羽生九段が、30年ぶりに参戦した“鬼の住処”ことB級1組最終局を白星で飾った。13回戦は自力昇級を目指す中村七段と対戦。大一番は角換わりの出だしとなった。序盤から鋭く攻勢に出た中村七段だったが、難解な中盤戦で羽生九段が巧みに切り返しペースを掌握。その後もじわじわとリードを拡大させ、中村七段を押し切った。
前節で残留を確定させていた羽生九段だったが、来期の順位でもひとつでも上げるためには是が非でも勝ち取りたかった最終局での白星。今期の通算成績は6勝6敗。再びのA級復帰を目指し、来期も“鬼”たちと激戦を繰り広げる。
羽生九段は現在、王将戦七番勝負で藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に挑戦中。これまでのシリーズで2勝3敗とカド番に追い込まれている。フルセットか、敗退か、運命の第6局は3月11・12日に予定。ハードスケジュールの中で得た白星を追い風に、あす10日には開催地の佐賀県上峰町へと向かう。
一方、敗れた中村七段は9勝3敗に。初のA級昇級は、佐々木勇気七段(28)、澤田真吾七段(31)の勝敗に委ねられることになった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)