【WBC・1次ラウンド プールB】日本代表8-1中国(3月9日/東京ドーム)

 日本代表が3大会ぶりの世界一奪還へ、白星発進を遂げた。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の初戦に臨んだ侍ジャパンは3月9日、1次ラウンドで中国に勝利、初を白星で飾った。2017年以来6年ぶり、過去最多の20の国と地域が参加する大舞台で頂点を目指す。

 栗山英樹監督率いる侍ジャパンが、世界一奪還へまずは初白星を飾った。開幕投手はエンゼルス・大谷翔平。さらには3番・DHとしても先発出場し、日本では2017年オリックス戦以来1982日ぶりに“リアル二刀流”を披露した。

 投げては4回1安打5奪三振無失点の快投。スライダーを軸に組み立て最速160キロをマークするなど、詰めかけたファンを魅了し投球数49球で降板した。

 さらに、打者としてもチームをけん引した。1点リードの4回、ヌートバー、近藤の出塁で1死一、三塁で回ってきた大谷の第3打席。中国代表の2番手・ワン・ウェイイーのストレートを左中間方向へと運ぶと、フェンス直撃の2点タイムリーツーベースに。日本待望の追加点をもたらした。

 チームは、DeNA・牧秀悟が7回に“侍ジャパン1号”となるソロホームランを放ち、貴重な加点。ベンチにいた大谷も、拳を大きく突き上げて仲間の一発を喜んだ。8回にはヤクルト・山田哲人、ソフトバンク・甲斐拓也のタイムリーなど打線がつながり、8点に。終盤の追い込みで中国を突き放し、快勝を飾った。

 大谷はMLBで2021年に9勝・46本塁打でア・リーグMVPを獲得、2022年には104年ぶりとなる2ケタ勝利・2ケタ本塁打など「投打二刀流」として世界の野球ファンたちの胸を踊らせた伝説級の選手。その一挙手一投足に東京ドームの全ファンの視線が注がれていた。

 WBCでは、日本はこれまで第1回(2006年)、第2回(2009年)で優勝。しかしその後2大会連続で準決勝敗退となった。3大会ぶりの世界一奪還が命題の今大会。1次ラウンド・プールBの日本は3月9日の中国戦を皮切りに、韓国、チェコ共和国、オーストラリアと対戦し、上位2チームが準々決勝ラウンドに進出する。

【映像】大谷のホームランに歓喜のベンチ 侍ジャパン強化試合vs阪神
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【映像】大谷翔平、衝撃の2打席連続HR 侍ジャパン強化試合vs阪神
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二刀流・大谷翔平のスライダーがキレッキレ 160キロ速球の後のエグい曲がりに打者手が出ず「ピンポン玉みたいに曲がってる」