昨期のリベンジを果たすためには、ここでは終われない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」3月9日の第2試合はTEAM雷電・黒沢咲（連盟）がトップ。第1試合でトップの本田に続き同日2連勝とした。
試合は起家から赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）、渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）、U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）、黒沢の並びで開始。黒沢は東2局、園田と鈴木優が仕掛け、早々に場が煮詰まっている中で、わずか3巡でイーシャンテンにこぎつけた。自風の西が対子、ポンして3900点のテンパイが取れる状況だが、すぐに打たれる西をスルー。視聴者は「な、鳴かない！？」「忍耐力が違う」「黒沢かっこいい！」とざわついた。
そして9巡目、4・7筒待ちでテンパイすると即リーチ。解説の藤崎智（連盟）はこのプレーに脱帽。「これ決めたら黒沢オリジナルだよね」と勝負の行方に注目した。園田と鈴木優もテンパイ、3人がぶつかった結果は黒沢がツモ。リーチ・ツモ・赤2・ドラ・裏ドラの1万2000点を手に入れた。さらに親番の東4局は3巡目に先制リーチ。一・四万待ちで四万なら三色同順となる大物手だ。終盤、安目ながら一万をツモ。リーチ・ツモ・平和・赤・裏ドラの1万2000点（＋300点、供託1000点）を決め、ダントツ状態となった。
トップ目、そして親で迎えたオーラスはテンパイで流局、ここで黒沢は伏せる選択をして試合終了。本田に続いてデイリーダブル、7位のセガサミーフェニックスに316.2ポイントの差を付け、セミファイナルシリーズ進出の可能性を大きく広げた。
ライバルを沈めての完勝劇。高揚した面持ちで勝利者インタビューに登場した黒沢は「辛い時期が結構長く続いていたので、この連勝は本当に嬉しいです」と喜んだ。辛い時期を支えてくれたのは何よりもファンの存在。「どんなに連敗していても信じて応援してくれる。いつも背中を押してくださるので、強い気持ちで戦えて、2連勝という最高の結果で終えられて良かった」と感謝を述べた。
また黒沢は試合前に瀬戸熊直樹（連盟）と話した会話の内容を明かし「ニンジン作戦で『2連勝したら焼肉おごってやる』っていうから、さすがに2連勝したらお寿司と焼肉両方じゃない？って本田さんと言っていたら、本当に2連勝できました」とにっこり。これにファンからは「最高の一日だ…！」「瀬戸熊さん財布の準備をw」「ほっこりしまんなぁ」と多くの反響も。
最後に改めてファンへ感謝を伝え、残り6戦を「うちは山あり谷ありなんで、全然安心できる点差というか、状況ではないんですけど、ここからも上だけを見て戦っていきたいと思います！」と、奇しくも第1試合の本田と同じ言葉で、残り僅かとなったレギュラーシーズンの奮闘を誓った。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲（連盟）4万1000点／＋61.0
2着 U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）2万7400点／＋7.4
3着 赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）1万6000点／▲24.0
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）1万5600点／▲44.4
【3月9日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 ＋703.1（86/94）
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋631.4（86/94）
3位 U-NEXT Pirates ▲81.7（88/94）
4位 KADOKAWAサクラナイツ ▲88.2（86/94）
5位 渋谷ABEMAS ▲107.1（88/94）
6位 TEAM雷電 ▲126.7（88/94）
7位 セガサミーフェニックス ▲442.9（86/94）
8位 赤坂ドリブンズ ▲487.9（88/94）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
