渾身の右の一撃で吹っ飛ぶように身体がふわりと浮かび上がり、両足が伸びきる衝撃KOに場内が騒然。実況が「体が浮かび上がりました」と驚いた様子で語れば、解説も「これはすごい。と、と、飛んだなぁ」と応じ、場内がどよめいたKOシーンを振り返った。
3月12日に東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2023 ~K’FESTA.6~」で大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と國枝悠太(Never mind / 9+ nine plus lab.)が対戦。試合は2ラウンド、大岩が強烈な右を振り抜いて國枝からKO勝利を収めた。
6年ぶりのリベンジというテーマで臨んだ小澤海斗戦が相手の負傷により消滅した大岩だが、代打として急遽下の階級の國枝が-62kg契約で手を上げて実現したカード。1ラウンド、アグレッシブに手数を見せる國枝に、大岩は持ち前の豪腕を生かした右のハードパンチ。さらにボディやミドルに散らせるなど、パワーと技術の合わせ技で仕上がりの良さを感じさせる。
2ラウンド、ガードを固め圧力をかける大岩。國枝も飛び蹴りで流れを変えたいが、大岩のプレッシャーは変わらず。強烈な右を振り抜いた大岩の一発に身体を吹き飛ばされた國枝は両足をピンと伸ばす形でマットに沈んだ。何とか立ち上がった國枝だが、「まだ戦える」とアピールするもレフェリーが危険と判断。試合を止めた。
試合を中継したABEMAのファンからは「止めるのが早すぎる」「まだ行ける」といった意見も聞かれたが、この日のABEMAのゲスト解説・佐藤嘉洋は「凄い飛びましたよね。ダメージが余りなさそうだけど、これは一発で止めておかしくない」とキッパリ。
インパクトのあるKOシーンにゲストでお笑いコンビ・アルコ&ピースの平子祐希は「ジェロム・レ・バンナがフランシスコ・フィリオを倒したKOのようだった」と旧K-1伝説の”千年に一度の痙攣KO劇”に例えた。
一方、階級が下の國枝が緊急参戦で実現した経緯を受け、視聴者からは「緊急オファーでダメージを蓄積する必要はない」「これは妥当」「止めて正解」「ロープに頭を強打していた」と選手の安全を考慮して理解の声や「國枝選手も良く頑張った」と労いの声も多く聞かれた。