ドイツ代表を率いるハンジ・フリック監督が、3月の代表ウィークでFWトーマス・ミュラー(バイエルン)を招集しないことを明言した。12日、ドイツ誌『キッカー』がコメントを伝えている。
現在33歳のミュラーは2010年3月に行われたアルゼンチン代表との国際親善試合でドイツ代表デビューを飾った。以降、攻撃の中心選手として君臨し、ここまで公式戦通算121試合に出場し44ゴール40アシストを記録。FIFAワールドカップ南アフリカ2010では得点王に輝いたほか、FIFAワールドカップブラジル2014では優勝を経験した。また、EURO(欧州選手権)も3度経験している。
そんなミュラーは、昨年のFIFAワールドカップカタール2022でグループステージ敗退が決定した直後に「先のことはわからない。これが最後の試合だとしてもそれは僕にとって大きな喜びだ」などとコメントし、ドイツ代表からの引退を示唆。しかし、今年に入り「プロサッカー選手である限り、必要とされれば常に代表チームのために戦うつもりだ」とコメントし、代表キャリア続行を明言していた。
しかし、カタールW杯後最初の国際親善試合を控える中、フリック監督はミュラーを招集しない意向を固めているようだ。同監督は『キッカー』に対し「トーマス・ミュラーは今後2回の代表活動には参加しない。これは彼とも話し合ったことだが、若い選手に代表のチャンスを与えたいと思っているんだ」とコメントし、ミュラーを招集外とすることを明言。そのうえで「彼がEURO2024の構想から外れているというわけではない」と強調した。
また、同監督はドイツ紙『Suddeutsche Zeitung』でもミュラーについてコメント。「彼のドイツ代表でのキャリアが終わり、バイエルンでのクラブキャリアに専念するということではない。なぜ私が選手たちの扉を永遠に閉ざす必要があるんだ?」と語り、あくまで若手選手に出場機会を与えるための方針であると主張した。
ドイツ代表は3月の代表ウィークでは25日にペルー代表と、同28日にベルギー代表と国際親善試合を行う。