立ち技格闘技「K-1」の年間最大興行「K’FESTA.6」(12日、東京・国立代々木競技場第一体育館)で、玖村将史が鈴木真彦と対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。
RISEバンタム級王者でもある鈴木との「団体対抗戦」として注目を集めた一戦。開始からそれぞれが鋭い攻撃を繰り出して一歩も譲らなかったが、2ラウンドで鈴木が前に出てきたところに、玖村が左ジャブを合わせて尻もちをつかせ、最初のダウンを奪う。その後もペースをつかみ、左ジャブを効果的にヒットさせて試合をコントロールした。これで55キロ級の“顔”に躍り出た形となった、試合後すぐの玖村に話を聞いた。
■向こう(金子晃大選手)も「やるしかない」と思っているはず
――勝利おめでとうございます。試合前に「今日はK-1を代表する者として戦う」と話していましたが、それを示すことができたのではないでしょうか。
玖村 そうですね。本当に「K-1代表」として、いい勝ち方ができたんじゃないかと思います。
――左ジャブ、左ストレートと「左」の攻撃が効果的に入っていました。元から意識はあったのでしょうか。
玖村 予想していたより「当たるな」とは思っていました。他にも狙っている攻撃はあったんですけど、いちばん左ジャブが効果的だったので、多めに出していこうと。鈴木選手はパンチの印象があったんですが、結構ロー(キック)を出してきましたね。いまめちゃくちゃ痛いです(笑)
――玖村選手はこれでコンペットに負けて、鈴木選手に勝ちました。55キロ級で同列にいるのは、もはや金子晃大選手のみとなりましたね。
玖村 『THE MATCH 2022』でも、RISEの志朗選手に勝って、あとは一番を決める戦いだけ。前回負けてはいるんですが、もう向こうもやるしかないと思わせる勝ち方ができたんで、次もう一回やって決着をつけたいですね。
――ちょっと気は早いんですか、金子選手との対決を制したその先も考えているんでしょうか。
玖村 そうですね。まだ「世界で一番」とは言えないので、海外選手との試合も考えていますし、55キロで頂点に立ったら、階級も上げて戦おうかなとは思っています。
試合後のマイクで「THE MATCE 2022で志朗選手に勝って、55kgツートップに勝ったので、55kgはK-1が一番強いっていうことでいいですよね。55kgだけじゃ物足りないので、今日勝ち越せたと思うんですけど、K-1ファイターの強さをもっと見せていきたいと思います」とファンにアピールした玖村。ファン待望となる現・K-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大との再戦に向けて、機は熟した。