【WBC・準々決勝ラウンド】日本代表-イタリア(3月16日/東京ドーム)
エンゼルス・大谷翔平投手が第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝イタリア戦に「3番・投手」で先発登板。MLB選手8人を擁しプールAを勝ち上がってきた強敵に対し、5回途中2失点5奪三振の力投を見せマウンドを降りた。
大谷は1回、先頭バッターを空振り三振に仕留めると、続く2番をサードゴロに打ち取った。3番にヒットを打たれ出塁を許したものの、4番をセカンドゴロに仕留める最高のスタートを切った。0-0のまま迎えた2回は5番のバスカンティーノを164キロのストレートで空振り三振に仕留めて観客の度肝を抜くと、6番をファーストゴロに打ち取り、自らベースカバーで2アウトとすると、7番を空振り三振にしとめた。
続く3回も先頭バッターをショートゴロに打ち取ると、6球で3アウトにする好投を見せた。4点をリードして迎えた4回には先頭バッターのロペスにヒットを許し、2死一、二塁とピンチを迎えるも、レフトの吉田正尚外野手(レッドソックス)がフェンスにぶつかりながらも好守を見せ、この回も0点に抑えた。
5回、先頭バッターをセカンドゴロに仕留めるも、続くバッターに死球を与えてしまった大谷。エンゼルスの同僚フレッチャーとの対決でヒットを許し、1死一、三塁と再びピンチを迎えると、そこから2死一、三塁となったところで再び死球を与え、この日一番のピンチを迎えた。力投を見せながらも2点を返された大谷は投球数71球4安打5奪三振で降板、2番手の伊藤大海投手にマウンドを託した。
大谷が1次ラウンド中国戦で1982日ぶりの国内登板となるリアル二刀流出場を果たしてからちょうど1週間。スケジュールを鑑みると、この日が大谷にとってWBCでは最後の二刀流出場となる可能性が高い。さらに、この日が侍ジャパンの今大会での国内ラストゲームとなる。そんな試合にふさわしく、大谷が存在感を存分に発揮した。
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