【WBC・準々決勝ラウンド】日本代表9-3イタリア(3月16日/東京ドーム)

 3大会ぶりの世界一を目指す日本代表がイタリアとの準々決勝を制し、準決勝進出を決めた。エンゼルス・大谷翔平は「3番・投手」としてスタメン出場。投手としては5回途中2失点5奪三振の力投を見せて降板も、打者としては3回のセーフティーバントで先制点へと繋げるなど、チームの中心として躍動した。

 栗山英樹監督率いる侍ジャパンが、3大会ぶりの世界一にあと2つと迫った。大谷はチーム初戦となった3月9日の中国戦以来となる先発のマウンドに上がると、大声を発しながらの気迫のピッチングを披露。2回にはストレートで自己最速にあと1キロと迫る164キロをマークすると、球場からはさらに大きなどよめきが起こった。

 5回、先頭バッターをセカンドゴロに仕留めるも、続く打者に四球、さらにエンゼルスの同僚・フレッチャーにライト前ヒットを許すなどピンチを招くと、2死満塁から2点タイムリーを浴びて降板。リリーフに後を託すと、2番手の日本ハム・伊藤大海投手が後続を抑えた。その後はDeNA・今永昇太投手、パドレス・ダルビッシュ有投手とエース級が続々と登場する豪華リレーで封じた。

 打線に火を付けたのも"打者"大谷だった。なかなか得点に繋がらない3回、第2打席に立つと1死一塁からまさかのセーフティバント。相手の守備位置を見た上での奇襲で、そのまま三塁線へと転がすと、相手投手が必死にさばくものの悠々セーフ。1死一、三塁とチャンスを拡大に成功し、先制点を呼び込んだ。

 この技ありバントで空気が変わったかのように打線がつながり、先制した直後には6番の巨人・岡本和真内野手の3ランなどで計4得点。5回にはイタリアに2得点を許したものの、この日5番になったヤクルト・村上宗隆内野手にも待望の初タイムリーが出たほか6番・岡本も続き、左右の待望の連続タイムリーで7点とイタリアを突き放した。さらにはレッドソックス・吉田正尚外野手にも一発。投打ががっちり噛み合った侍ジャパンが快勝し、アメリカでの準決勝に進んだ。
(C)Getty Images

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