不屈の侍ジャパンに“村神様”降臨フェンス直撃の劇的サヨナラタイムリー!メキシコに勝利しアメリカの待つ決勝へ

【WBC・準決勝】日本代表6-5メキシコ(3月20日/ローンデポ・パーク)

 3大会ぶりの世界一を目指す日本代表が、劇的な勝利でアメリカが待つ決勝へと駒を進めた。

 決勝進出に向けて大事なメキシコ戦の先発のマウンドに上がったのは“令和の怪物”佐々木朗希。初回から163キロのストレートに落差のあるフォークボールで2つの三振を奪う上々の立ち上がりを見せた。2回には打球が腹部を直撃するアクシデントに見舞われるも、後続を断った。

 好投を続けていた佐々木だが4回にピンチを迎える。簡単に2死として迎えた4番テレスにシフトの逆をつかれるヒットを許すと、5番パレデスにはサードの後方にポテンヒット。すると6番ウリアスには、145キロのフォークが高めに入ったところを痛打・ボールはスタンドを越えて3ランホームランを許した。

 一方の打線はエンゼルスの左のエースであるサンドバルの前に沈黙。4回にはソフトバンク・近藤健介外野手とレッドソックス・吉田正尚外野手が繋いで、2死一、三塁のチャンスを作ったがあと一本が出ず。

 迎えた5回、先頭の巨人・岡本和真内野手がレフトに大飛球。フェンスオーバーかと思われたあたりだったが、アロサレーナのジャンピングキャッチに阻まれた。

 しかし続くヤクルト・山田哲人内野手と西武源田壮亮内野手の連打でサンドバルをマウンドから引き摺り下ろす。2番手・アルキーディを前に2死満塁として、打席には近藤が立った。近藤は初球の150キロを捉えるも、わずかにレフトフェンスを超えることができず。ここも無得点に終わっている。

 6回にも満塁のチャンスを作りながら得点できなかった日本代表だが、7回には2死から近藤がヒット、大谷が四球で出塁すると、4番の吉田がチェンジアップをライトポール側に運ぶ3ランホームランで試合を振り出しに戻した。

 ところが8回表、佐々木の後を受けて好投を続けてきたオリックス山本由伸投手が2つの長打で勝ち越しを許す。1死一、三塁で阪神・湯浅京己がマウンドに上がるも、ここでも1失点を喫して、この回に2点を失った。 

 その裏、岡本がデッドボール、山田がヒットを放つと、源田がしっかりと送りバントでチャンスを拡大した日本。ソフトバンク・甲斐拓也捕手に代わった西武・山川穂高内野手が犠牲フライで1点を返した。さらに2死一、二塁とするが、近藤は見逃し三振に倒れ、チャンスを逸した。

 迎えた9回、先頭の大谷が二塁打、続く吉田は四球で無死一、二塁のチャンスで打席には村上。1ボール1ストライクからの3球目、151キロのストレートを力強く弾き返すと、打球はフェンスに直撃すると、代走で入っていたソフトバンク・周東佑京外野手がホームイン。日本が逆転で決勝進出を決めた。

(C)Getty Images

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