【WBC・決勝】日本代表-アメリカ(3月21日・日本時間22日/ローンデポ・パーク)

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2009年大会以来、3大会ぶりの世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」の今永昇太投手(DeNA)がアメリカとの決勝に先発。トラウトに不運なツーベースを許したものの1回を無失点に抑える立ち上がりを見せた。。

 前日20日(日本時間21日)の準決勝メキシコ戦で、村上宗隆内野手(ヤクルト)に逆転サヨナラタイムリーツーベースが飛び出し劇的勝利を収めた侍ジャパン。当初は準決勝が佐々木朗希投手(ロッテ)、決勝は山本由伸投手(オリックス)の先発が予想されていたが、一発勝負のトーナメントだけに栗山英樹監督は準決勝で佐々木から山本という執念の継投を見せ、見事サヨナラ勝利につなげている。

 決勝の先発マウンドを託されたのは、今大会ここまで2試合に登板し、4回1失点の好投を見せている今永。準々決勝イタリア戦では大谷が2点を奪われた後の6回に登板すると、打者3人に対し無安打2奪三振のパーフェクトピッチングでイタリアを黙らせた。1次ラウンドでの先発こそなかったが、昨年11月に行われた栗山監督就任後初の国際試合であるオーストラリア戦では、先発して4回を投げ自責点0、毎回の10奪三振という快投。国際試合にはキャリア通算で9試合に登板し、計30回を投げわずか失点2、防御率0.60と抜群の成績を残している。

 日本と同様、歴代最強との呼び声が高いアメリカの打線には昨季40本塁打のマイク・トラウト(エンゼルス)をはじめ、35本塁打のポール・ゴールドシュミット(カーディナルス)に同じく35本塁打のムーキー・ベッツ(ドジャース)などそうそうたる顔ぶれが並ぶ。そんな相手に対し栗山監督が信頼と自信をもって送り出した最強左腕が、期待通りの好投で日本に勢いをつけた。
(C)Getty Images

【映像】村上宗隆が試合を決めたサヨナラヒット
【映像】村上宗隆が試合を決めたサヨナラヒット