バイエルンSDが望むナーゲルスマン氏との関係性「食事に誘ってまた語り合おうと思う」

 バイエルンスポーツ・ディレクター(SD)職に就くハサン・サリハミジッチ氏が、24日付けで解任となったユリアン・ナーゲルスマン前監督について語った。26日、ドイツ誌『Kicker』が伝えている。

 ブンデスリーガ10連覇中のバイエルンは今季も、同リーグ優勝争いを繰り広げるとともに、チャンピオンズリーグ(CL)では8戦全勝で準々決勝に進出するなど、目標とする3冠に着実に近づいている。しかし19日、第25節レヴァークーゼン戦で1-2の逆転負けを喫し、首位の座から陥落。この敗戦を受けて上層部は、シーズン開幕当初の不安定な成績や“絶対王者”たる姿に翳りが見えていること、さらに戦術面で一部の選手から不満の声が噴出していることなどを判断材料に、24日にユリアン・ナーゲルスマン監督の解任を発表した。

 スポーツ・ディレクターとは、チームの成績を第一に考えなければならない。サリハミジッチSDもまた、バイエルンの現状と、ナーゲルスマン監督の可能性を天秤にかけた末に、解任という苦渋の決断を下したことについて、「もちろん、彼は失望している。私も感情的になっているけど、対応せざるを得ない状況だ」と強調。続けて「パフォーマンスはもはや正しいものではなかった。昨年の3月以来、我々は何度も何度も問題を抱える度に段階を踏んできたが、今はそれがひとつのフェーズになっている。この流れを変えることができなくなった時、決断を下さなければならない。バイエルンのために。それが私たちの役割だ」と改めて指揮官交代に至った背景を語った。

 それでも、サリハミジッチSDは「確かに(再開するまでに)1、2カ月は必要だ。その後は彼を食事に誘って、また語り合おうと思う」と告白しつつ、「数週間後に私たちが再開した時、いつでも互いの目を見ることができると言い切れるほどに、すべてをやり遂げたつもり。それが私にとって大切なこと」とナーゲルスマン監督とともに、バイエルンために尽力したことを誓っている。

 なおナーゲルスマン監督の後任には、トーマス・トゥヘル氏を招へいしたバイエルン。果たして、この選択は吉と出るか凶と出るか。