羽生善治九段「ポテンシャルあるチーム」と自信 若手強豪・伊藤匠五段&梶浦宏孝七段と新生チームを結成!/将棋・ABEMA トーナメント
【映像】佐藤康光九段とくじ引き対決する羽生善治九段

 有望な若手2人とのチーム結成に、笑顔が弾けた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」のドラフト会議が4月1日に放送された。今期もリーダーとして羽生善治九段(52)は、2期連続で結成したチームメンバーを一新。若手伸び盛りの伊藤匠五段(20)と梶浦宏孝七段(27)を獲得した。フィッシャールール適性が高い両名とあり、「ポテンシャルがあるチーム。1つ1つ着実に上を目指していきたい」と目標を語った。

【映像】佐藤康光九段とくじ引き対決する羽生善治九段

 1巡目には、初出場だった第4回大会で7勝3敗と高いフィッシャー適性を見せた伊藤五段を指名。広瀬章人八段(36)と競合となったが、当たりくじを引き当て会心のガッツポーズを披露した。「伊藤匠さんは最近活躍中の若手棋士。去年はチームとして顔を合わせたんですが、非常に安定して力を発揮されている方なので、指名しました。もちろん抽選になるのかなと思っていたんですが、幸運にも引けて良かったという風に思っています」と嬉しそうに微笑んだ。

 2巡目は大橋貴洸七段(30)を指名したが、こちらは同世代の佐藤康光九段(53)との競合、くじ引きに敗れた。気を取り直して再指名したのが梶浦七段。第4回大会ではエントリートーナメントを突破し、自力で出場権を獲得した実力者だ。「バリバリ活躍されている棋士で、ABEMAトーナメントも経験があって非常に場馴れしていますよね。彼も非常に安定感があって、いつもしっかりした将棋を指している印象があります」と強力メンバーの獲得を喜んだ。

 しかし、両名ともに接点はほとんど無いという。「梶浦さんは1回だけ研究会の代打で来たことがあるぐらい。あまり個人的なことは知らなくて、交流はほとんどない2人なので、チームを作る上で交流を深めていければいいなと思います」と頼もしい後輩たちとの新しい縁に心を躍らせている様子。「先輩ということで気を使われるかもしれないですが、棋士の世界は、棋士になったらみんな同じ棋士。フランクな感じで接していければいいなと思います」と語った。

 2大会を同メンバーで挑んだ羽生九段が結成した新生チーム羽生。「私自身は去年、残念ながら予選で敗退してしまったので、また新たなチームで1つでも上を目指してやっていけたらいいなと思っています。そういうポテンシャルがあるチームだと思うので、1つ1つ着実に上を目指していきたいです」。世代を超えたコンビネーションはどんな飛躍を遂げるか。今期最も注目を集めるチームと言っても過言ではない。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】佐藤康光九段とくじ引き対決する羽生善治九段
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