将棋記者の目に留まった「海の日に生まれた男」最年少・藤本渚四段は旋風を巻き起こすか「17歳の閃きはすさまじい」/将棋・ABEMAトーナメント
【映像】17歳の藤本渚四段に注目する記者陣

  将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」で、今回から新設される個人賞5部門の候補者や優勝チームを予想する特別番組が4月5日に放送された。5部門のうち「敢闘賞」は今大会初出場で、最も優秀な成績を収めた棋士に贈られる。予想特番は、ドラフト会議で決まった14チームをもとに行われたが、初参加の棋士は7人。この中から、数々の棋士・女流棋士たちを取材してきた将棋記者の2人が名前を挙げたのが、最年少17歳の藤本渚四段だった。

【映像】17歳の藤本渚四段に注目する記者陣

 将棋好き芸能人、元奨励会員、占い師などバラエティーに富んだチームが予想を繰り広げる中、記者軍は朝日新聞・北野新太記者と、ABEMA TIMES伊藤靖子記者がコンビを組んで出演。北野記者は新聞紙面だけでなく著書もあり、また伊藤記者は前職時代に連載したコラムが将棋界でも評判になった。どちらも将棋ファンではその名を知る有名記者だ。

 ファンとはまた違う視点、より深い視点で棋士たちを見る記者だが、7人の初参加棋士から活躍を見込んだのは昨年10月に四段昇段したばかりの藤本四段。まだ17歳ながら、デビュー局から6連勝を記録。10代で棋士になるだけでも快挙だが、プロの世界でも十分に戦える実力を示している。北野棋士は「海の日に生まれた男。本当にそうなんですよ」と、誕生日である2005年7月18日が海の日だったことから紹介を始めると、候補に挙げた理由に「単純に17歳であること。17歳の閃きはすさまじいです。将棋のスタイルも得意な形を持っていないそうで、相手からして読みづらい。定跡形より力戦形で力を発揮するので、フィッシャールールでは有利に働くんじゃないでしょうか」と、17歳の才能と他の棋士から見た情報不足、さらに研究勝負にならないあたりを挙げた。これには伊藤記者も全く同感といった様子で、何度も横で頷いていた。

 この他、記者軍は最多勝に伊藤記者が「プレッシャーを力に変えて勝ちまくる」と推す増田康宏七段(25)、最高勝率に佐藤天彦九段(35)、最多対局賞に佐々木勇気八段(28)、予選最高成績賞に服部慎一郎五段(23)と予想。果たしてその取材力で、ビシビシと的中させることはできるか。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【前編】ABEMAトーナメント2023 個人賞大予想大会
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【後編】ABEMAトーナメント2023 個人賞大予想大会
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