【ブンデスリーガ】フライブルク-バイエルン(日本時間4月8日/ヨーロッパ・パルク・シュタディオン)
日本代表MF堂安律が所属するフライブルクは日本時間8日、ドイツ・ブンデスリーガ第27節で王者・バイエルンと対戦する。この試合を解説する元日本代表DF槙野智章氏が、試合の見どころを語った。
【映像】「俺しかいない」堂安律が攻守に暴れまわる!
フライブルクは、5日に行われたDFBポカール準々決勝でバイエルンと対戦。敵地で初めてバイエルンを撃破、さらには逆転勝利と勢いに乗る勝ち方で、今度はホームにブンデスリーガの首位チームを迎える。
しかし槙野氏は「本音で言うと、5-0になってもおかしくない試合」と、今回の対戦ではDFBポカールのような試合にはならないと見ている。
その理由は、バイエルンが誇る圧倒的な攻撃陣だ。先日、ユリアン・ナーゲルスマン監督を解任し、トーマス・トゥヘル監督を招へいした。まだ新監督のサッカーが浸透していないとの見方が強いが、それも問題にならないほどバイエルンの攻撃陣は充実していると語る。
「監督が代わると、どちらに転ぶかわからない不安定さがあります。ただ、今のバイエルンはネガティブに転がる気配が全くない。それだけいい選手がいますし、何よりも攻撃陣のタレントが圧倒的です」
タレント揃いのバイエルンのなかでも、槙野氏はドイツ代表FWジャマル・ムシアラに注目。「まだ20歳の選手ですが、すでに世界でも注目されている選手。ゴールを奪うだけでなく、チャンスメイクできるなど器用です。相手を翻弄するドリブルは、この試合の注目ポイントになるでしょう」と"ドイツのメッシ"とも呼ばれるムシアラを警戒した。
そんな強敵を相手にするフライブルクだが、来季のチャンピオンズリーグ出場権争いを考えると負けられない一戦。4位のフライブルクから8位のマインツまで、7ポイントの中に5チームがひしめき合っている状況だけに、是が非でも勝ち点が欲しいところ。槙野氏も「チャンピオンズリーグ出場権の争いに踏みとどまるためにも、最低でも勝ち点1がほしい」という。
そこで期待したいのが、堂安だ。槙野氏は「以前に比べると100%ではない。でも本人自身が『このままじゃダメだ』という思いを持ってプレーしているはず。さらに相手が強ければ強いほど燃えるタイプですし、今までのコンディションから見るデータは意味がない」と日本代表アタッカーの活躍に期待した。
さらに槙野氏は「フライブルクではもっとエゴイスティックにやっていいと思う。日本代表と比べると、周りを使いながらゴールに向かうプレーを選択している印象です。もう少し我を出していい」とアドバイスを送る。
公私共に仲が良いだけに、槙野氏は解説の際にも堂安の活躍を注目しているようだ。「欧州で活躍している姿を見るのは嬉しいですよね。難しいと思いますが、この試合でもゴールを決めてほしい」と弟分にエールを送った。
"マラドーアン"堂安律を擁するフライブルクが王者相手に公式戦2連勝となるか。"ドイツのメッシ"ムシアラを擁するバイエルンがリベンジか。注目の試合は8日22時30分にキックオフ。
取材・文 川嶋正隆
(ABEMA/ブンデスリーガ)