16日、東京・国立代々木競技場第二体育館で行われた『3150FIGHT vol.5～東京を殴りに行こうか！～』の第6試合、スーパーバンタム級8回戦（-56.5kg）でOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級6位、日本同級3位の中川麦茶（一力ジム）とロビン・ラングレス（フィリピン）が対戦。5ラウンド1分34秒、この試合3つ目のダウンを奪った中川がTKO勝利を収めた。試合後にマイクを握った中川は、自身の髪色に言及すると「戦争なんか、リングの上だけでいい」と述べ、さらに妻の誕生日を祝ってリング上で熱唱。リングに上がった妻が「いつもふざけてばかりいる旦那ですけど…ボクシングだけは真面目にやっています」と応じ、場内から温かい拍手が。「爆笑」「ええ話やん」「なんというキャラw」など視聴者がほっこり＆騒然とする一幕があった。
1ラウンド、相手のボディをもらった中川だが、タイミングよく右を打ち下ろして最初のダウンを奪う。その後も相手のボディ、さらに飛び込んでのオーバーハンド気味の強打に苦戦するも4ラウンド、左ジャブとボディアッパーでリズムをつかむと、左ボディでこの試合2度目のダウンを奪う。
勝負が決したのは5ラウンド、左右のボディで相手の動きを止めると、左ボディから顔面に強烈な打ち分け。すると、ラングレスがうずくまるように崩れ落ち、レフェリーが試合を止めた。試合時間は5ラウンド1分34秒、TKO勝利だった。
試合後にマイクを握った中川は「ありがとうございました～」と挨拶。
「この髪色。あの国の髪色です。今もなお、あの国とあの国が争い合っています。いつミサイルで打たれるかもわからない。食べ物もないなかで餓死してしまうかもしれない恐怖の中で…ただ日本はまだ平和。（ウクライナに関する）ニュースも無くなってきている。俺には発信力がないから、この話がどうなるとかも思わない。俺にできることはリングで勝って発信するしかない」
そのように述べると、会場の記者陣に向かって「あの国に、何かしらの小さいニュースを届けるだけでもいい。記事にしてください。戦争なんか、リングの上だけでいいと思いませんか？ 戦争なんてする必要ない。だから俺は、リングの上で戦争し続けます」と力強く宣言した。
ここで、話は一変。きょうが自身の妻・華さんの誕生日であることを告げると突如「ハッピーバースディ」を熱唱。リングに上がった華さんは「いつもふざけてばかりいる旦那ですけど、ボクシングだけは真面目にやっています。こんなふざけた旦那ですけど、宜しくお願いします」と挨拶。場内は温かい拍手に包まれた。
