トゥヘル監督の要望が実現…バイエルン、チェルシーからコーチ引き抜きを発表

 バイエルンは21日、チェルシーでコーチを務めていたアンソニー・バリー氏の引き抜きをクラブ公式サイトで発表した。

 かつてチェルシーを率い、現在バイエルンで指揮を執るトーマス・トゥヘル監督のリクエストが実現。同監督が今年3月の就任会見でバリー氏の引き抜き希望を明言し、両クラブ間の交渉が続いていた。イギリスメディア『90min』によると、バイエルンはチェルシーに対し、およそ100万ユーロ(約1億5000万円)の賠償金を支払った模様だ。

 現在36歳のバリー氏はイングランド3部や4部などで選手時代を過ごした後、2017年に現役を引退。その後すぐにウィガンでコーチに就任し、指導者キャリアをスタートさせた。2020年8月からチェルシーのコーチに就任し、セットプレーの指導などを担当。2021年1月から2022年9月までチェルシーを率いたトゥヘル監督にもその技量が高く評価されており、2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ制覇に貢献した。

 22日に行われるブンデスリーガ第29節マインツ戦の前日会見に臨んだトゥヘル監督は、「とても幸せだ。私たちは時間をかけて戦ってきた。本当に彼をここに連れてきたかったんだ」とバリー氏の招へいについてコメント。信頼するコーチについて、次のように語った。

「パーソナリティ、試合と仕事に対する愛情、情熱、すべてを兼ね備えている。そして、小さな練習でのクオリティとエネルギーが、選手たちにも伝わっている。また、標準的な状況、トレーニング、プレゼンテーションにおけるクオリティは、チェルシーでの私にとってはまったく新しいレベルだった。コーナーキックやフリーキックで何をするのか、私でも理解でき、思い出せるほど明確だったんだ。トレーニングで細部にまで気を配るエネルギーと欲求の持ち主だ」

【画像】バイエルンで再びタッグを組むことになったトゥヘル監督とバリー氏