ドルトムントのCEO(最高経営責任者)を務めるハンス・ヨアヒム・ヴァツケ氏が、同クラブに所属しているドイツ代表MFマルコ・ロイスの去就について語った。ドイツメディア『スカイスポーツ』が22日に報じている。
ロイスとドルトムントの現行契約は今シーズン限りで満了を迎えるが、現時点で新契約は締結されていない。自身はドルトムントでの引退願望を口にしながら、国内外の複数クラブからの関心が報じられるなど、“主将”の去就には注目が集まっていた。だが、4月に入ると状況に進展が見られ、ドルトムントとロイスの契約交渉が最終局面に到達していると報道。『ビルト』によると、2024年夏までの短期契約となり、年俸は現在の1200万ユーロ(約17億円)からボーナス込みで700万ユーロ(約10億円)程度まで下がる可能性が高いという。
このような状況の中、ヴァツケCEOが『スカイスポーツ』にてロイスの契約交渉に言及した。22日に行われたブンデスリーガ第29節フランクフルト戦の試合前、ロイスの去就について問われたヴァツケCEOは「新契約は短期間になる。恐らく1週間から10日ほどで結論が出るだろう」と発言。「彼はドルトムントでプレーするにふさわしい選手だ」と続け、新契約締結に自信をのぞかせた。
現在33歳のロイスはドルトムントの下部組織出身。ロート・ヴァイス・アーレン(現:4部)の下部組織へ移籍し、そのままトップチームデビューを飾ると、ボルシアMGを経て2012年夏にドルトムントへ復帰した。加入直後からの定位置の座を掴み、ここまでの公式戦通算で382試合に出場し161ゴール120アシストを記録。2018-19シーズンからはキャプテンを務めている。
今季のドルトムントはシーズン前半戦こそ勝ちきれない試合も少なくなかったが、年を跨いでからは好調をキープ。1月22日に行われた第16節アウクスブルク戦からブンデスリーガ8連勝を飾った。1日に行われた第26節、バイエルンとの“デア・クラシカー”は2-4で敗れ、第28節のシュトゥットガルト戦も3-3のドローで終えていたが、第29節ではフランクフルトに4-0と快勝。バイエルンがマインツに1-3で敗れたため、現在首位に立っている。
ロイスはブンデスリーガ第29節終了時点で20試合に出場し6ゴール5アシストを記録。プレー面でも精神面でもチームを支えてきた。ロイスがドルトムントに完全移籍加入した2012-13シーズン以降はバイエルンがブンデスリーガ10連覇を飾っており、ドルトムントは1度も覇権を取り戻すことができていない。だが、今季は自身初の“マイスターシャーレ”を掲げるチャンスを手にしている。契約延長間近のロイスが残りのシーズン終盤戦でどのようなプレーを見せるのか、そして来季も“主将”としてドルトムントのユニフォームを身に纏うのか、今後に注目だ。