下位に低迷しているチーム
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 今シーズンのプレミアリーグもいよいよ最終盤を迎え、優勝争いと共に熾烈な残留争いにも注目が集まる。
 
 20チーム制のプレミアリーグでは下位3チームが2部に自動降格する。シーズンによっては、早々に脱落するチームが出てきて最後の数試合を待たずに降格チームが決まることもあるが、今シーズンは最終節までもつれる可能性がある。それほど下位テーブルは混戦模様なのだ。
 
 さすがに11位のチェルシーは安泰と言えるが、12位のクリスタル・パレスから最下位サウサンプトンまでの9チームは残留争いに巻き込まれている状況だ。今週はミッドウィークにもリーグ戦が開催されるが、その前に残留争いの現状を確認しておこう。英国放送局『BBC』がデータ会社の“残留確率”と共に各チームの置かれた状況をまとめているので今回はそれを紹介する。

[写真]=Getty Images
 

■12位:クリスタル・パレス 勝ち点「37」・降格確率「0%」

クリスタル・パレス
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ホジソン監督の下で立て直しに成功したクリスタル・パレス


 
 クリスタル・パレスは3月に監督交代に踏み切り、パトリック・ヴィエラ前監督に代えてプレミアリーグ最年長記録を持つ75歳のロイ・ホジソン監督を招へい。するとチームは監督交代から4試合で勝ち点「10」(3勝1分け)を稼ぎ下位チームに差をつけた。例年、プレミアリーグの残留ラインは「40」ポイントと言われているが、今シーズンは混戦模様のため残留ラインも下がると考えられている。データ会社『グレースノート』によると、ここまで「37」ポイントを積み上げたクリスタル・パレスは安泰で、降格の可能性は「0%」だという。
 

■13位:ウェストハム 勝ち点「34」・降格確率「0.4%」

ウェストハム
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残留争いを抜け出しつつあるウェストハム


 
 13位のウェストハムもほぼ安泰だ。過去2シーズンは7位以内に入り欧州カップ戦に出場してきたチームだが、今シーズンは大苦戦。降格圏に足を踏み入れかけた時期もあったが、最近はリーグ戦6試合でわずかに1敗(3勝2分け)と持ち直している。そしてサウサンプトン戦やボーンマス戦など、残留争いの直接対決でも見事に勝利を収めた。
 
 降格の危機を乗り越えたデイヴィッド・モイーズ監督率いるウェストハムだが、今シーズンはUEFAカンファレンスリーグ(ECL)でもベスト4に駒を進めており、1964-65シーズンのカップウィナーズカップ以来となる欧州カップ戦のタイトルも期待できる。なお、来月に開催される準決勝ではオランダのAZと激突する。
 

■14位:ウルヴァーハンプトン 勝ち点「34」・降格確率「1%」

ウルヴァーハンプトン
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序盤に苦戦したウルブスもロペテギ監督の下で勝ち点を積み重ねている


 
 ゴール欠乏症に苦しむウルヴァーハンプトン(ウルブス)は、最下位に転落してワールドカップ中断期間を迎えたが、11月に元スペイン代表監督のフレン・ロペテギ氏の招聘に成功すると、チームの運気も一気にアップ。それまで15試合で「10」ポイントしか稼げていなかったチームが、ロペテギ監督の下では17試合で「24」ポイントを獲得し、降格圏を抜け出して一気に14位まで浮上している。しかも、リヴァプールやトッテナム、チェルシーといった強豪クラブを倒す金星を挙げているのだ。
 
 今シーズンここまでの得点数はマンチェスター・C所属のノルウェー代表FWアーリング・ハーランド1人の得点数(32得点)よりも少ない「27」。プレミアリーグ全体で見ても3番目に低い数字となっている。しかし、今シーズン挙げた12勝のうちの9勝が1点差という勝負強さでポイントを稼いでおり、確率を見るとほぼ降格の心配はなさそうだ。
 

■15位:ボーンマス 勝ち点「33」・降格確率「7%」

ボーンマス
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直近7試合で4勝を挙げ、15位まで浮上しているボーンマス


 
 シーズン開幕からわずか24日で監督解任という荒療治に踏み切ったボーンマスは、コーチだったギャリー・オニール氏を監督に据えて戦っている。一時は不振に喘ぎ、3月には最下位に転落して残留が危ぶまれたが、1-0で勝ち切った3月11日のリヴァプール戦を皮切りに、最近7試合で4勝を挙げ15位まで浮上している。
 
 降格の可能性も一時は「50%」を超えていたが、ここにきて「7%」まで下がっているという。無論、降格圏の18位エヴァートンとはわずか「5」ポイント差のため、まだまだ気を抜けない状況には変わりない。今月27日に行われる最下位サウサンプトンとの残留争い直接対決に大きな注目が集まる。
 

■16位:リーズ 勝ち点「29」・降格確率「41%」

リーズ
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16位リーズの降格確率は「41%」


 
 ここから降格の可能性が一気に跳ね上がる。リーズは7試合未勝利となった2月にジェシー・マーシュ前監督を解任し、ハビ・グラシア監督を招聘。新体制は最初の4試合で「7」ポイント(2勝1分け1敗)を獲得する好スタートを切るも、ここにきて3連敗と苦しんでいる。残りは6試合だが、まだマンチェスター・Cやニューカッスル、トッテナムとの試合を残しているため苦しい戦いを強いられそうだ。そのため降格の可能性も「41%」となっている。
 
 彼らの希望は32歳のFWロドリゴだろう。今シーズンここまでリーグ戦11ゴールを決めており、下位テーブルのクラブで唯一、得点ランクトップ10に名を連ねている。
 

■17位:レスター 勝ち点「28」・降格確率「33%」

レスター
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近年は上位に食い込んでいたレスターも今季は大苦戦


 
 ブレンダン・ロジャーズ前監督の下で2シーズン連続5位に入ったレスターも今シーズンは不振に喘いでいる。2月中旬から全く勝てなくなり、今月に入ってロジャーズ前監督を解任。ディーン・スミス監督を招聘し、22日のウルブス戦に勝利して10試合ぶりに白星を手にした。その勝利で19位から17位まで浮上して降格圏を抜け出したとはいえ、18位エヴァートンとは同じ勝ち点で並んでいる。
 
 最近10試合の成績は、リーグワースト2位で、まだまだ危ない状況に変わりないが、“地力”が評価されたのか16位リーズよりも残留の可能性は高いと見られている。残留争いの直接のライバルであるリーズ、トッテナムと対戦する今後2試合が勝負となるだろう。
 

■18位:エヴァートン 勝ち点「28」・降格確率「51%」

エヴァートン
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名門エヴァートンの降格確率は「50%」を超えている


 
 フランク・ランパード前監督の下で残留争いに巻き込まれたチームは、1月に指揮官交代に踏み切り、ショーン・ダイチ監督を招聘した。すると残留請負人のダイチ監督は、初陣で首位アーセナルを1-0で下す大金星を収めると、一時は降格圏を脱して15位まで浮上した。しかし直近では9試合でわずかに1勝と勝ち点を伸ばせず、再び降格圏に転落している。
 
 彼らの最大の悩みは決定力だ。今シーズンここまでの得点数はリーグワーストの「24」。さらに「6.6%」の決定率(得点/総シュート数)もリーグワーストとなっている。また、ゴール数(24点)とゴール期待値(36.9)が最もかけ離れたチームでもあるのだ。
 
 このままでは、1954-55シーズンから69シーズン連続でトップリーグに在籍するクラブが沈んでしまう可能性もある。
 

■19位:ノッティンガム・フォレスト 勝ち点「27」・降格確率「78%」

ノッティンガム・フォレスト
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大型補強を敢行しながらも成績が低迷しているノッティンガム・フォレスト


 
 今シーズンは1998-99シーズン以来となるプレミア挑戦となった昇格組のノッティンガム・フォレストは、夏・冬合わせて30名もの選手補強を行ったが、その努力も空しく危機的状況に陥っている。2月5日のリーズ戦を最後に11試合も勝利から遠ざかっており、現在4連敗中と泥沼状態だ。
 
 さらに残りのカードを見ると、6試合のうち4試合の相手が11位以上のチームとなっており、残念ながら1年での降格が濃厚と見られている。
 

■20位:サウサンプトン 勝ち点「24」・降格確率「89%」

サウサンプトン
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現時点で最下位に沈んでいるサウサンプトン


 
 今シーズンは2度の監督交代に踏み切るも、11月から降格圏を抜け出すことができていない。最近7試合は勝利から遠ざかっており、首位アーセナルとの直近の試合では終盤まで2点のリードを奪いながら、88分と90分にゴールを決められて3-3のドロー決着。千載一遇のチャンスをものにできなかった。降格の可能性は「89%」となっており、2012年以来となる11年ぶりの2部リーグ生活を送ることが濃厚か…。

(記事/Footmedia)

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