Twitterの認証マーク削除をめぐって、ユーザーの困惑が続いている。芸能人やインフルエンサーだけでなく、河野太郎デジタル担当大臣など政治家からも「ブルーマークがなくなってしまった」と戸惑いの声が上がっている。
【映像】Twitter 3つの“認証マーク”それぞれの違い(画像あり)
これまではTwitterによる“お墨付き”として無料で付与されていた認証マークだが、これからは有料サービス「Twitter Blue」の登録者に限るという。しかし、23日になると河野大臣のほか、課金していなかった著名人などのアカウントでも突如、認証マークが復活。その理由や基準が明らかにされなかったことから、ユーザーは困惑しているのだ。
Twitterの戦略について、オンラインサロン田端大学塾長の田端信太郎氏は「全部イーロン・マスク氏のノリで変わっていくと思う」と指摘する。
「いまやTwitterは上場企業でもない、マスク氏というワンマン社長に率いられている会社だ。社員も8割クビになった。良くも悪くも彼の思いつきだし、しばらくすると『やっぱり戻そうか』となる。認証に関してはリプライを見て『反発が多そうだからやめようか』くらいのノリだったのではないか」
また今月からTwitterは新たなサブスクサービスを日本で開始した。月額約400円から1300円で加入者限定の投稿などが見られるサービスだが、一部ユーザーから「ただのオンラインサロンじゃん…」「加入者向けの情報教材とか投資詐欺が出てきそう」などの声が相次いでいる。
田端氏といえば、フォロワーを増やす講座「Twitter BOOTCAMP」の受講料が3ヶ月で49万5000円と高額であることが話題。Twitterのこうした"変節"をどうみているのか。
「Twitterはプラットフォームだが、今まではリンクでユーザーを外に逃がしていて、非営利団体みたいな会社だった。めちゃくちゃ気前がいいと思っていたが、今となっては大赤字だ。マスク氏は当然、それを“止血”したい。広告もこれからはそんなに入らないだろうし、noteのような外部にある有料課金のプラットフォームを中に持ってきたのではないか。YouTuberというとスーパースターですごくセレブに見えるが、“ツイッタラー”は炎上ばかりで儲かっていないイメージがある。面白いツイートをしている人を『Twitterの中でもスターにしていこう』といった意図を強く持っているのではないか」
改革はうまくいっているのだろうか。田端氏は「まだ分からない」とした上で「ネット業界でいう“ピボット”だ。方向転換しながらツボを探している段階だと思う。8割も人員カットしたから“外科手術”はほとんど終わったのだろう。これから新しいものを作っていく段階だ。今のところサブスクサービスは、まだ“内野安打”にいくかどうかの手応え。今のところは『これだ』というコンテンツが、出てきていない」と述べる。
新しく始まったサブスクリプションサービスでは、投資詐欺などを懸念する声も寄せられている。
情報商材トラブルなどに詳しい弁護士の清水祐太郎氏は「最近は『SNSで簡単に副業ができる』と、勧誘されてお金を払ってしまった結果、成果が出ない。そういった相談が増えている」と話す。
この説明に、田端氏は「昔よりスマホでお金を払いやすくなっている」と指摘。「例えば、3000円くらいの『気になるあの子から必ず返事が来るLINEの書き方』などだ。5〜10万円払っていたら『弁護士を入れて取り返そう』という気になるが、期待はずれでもこの金額なら『期待した俺がバカだった』と収まる」と述べる。
もしユーザーが「騙された」と感じても抗議できないのだろうか。清水氏は「勧誘の時点で『絶対に儲かる』『誰でもフォロワーが何人増えます』と言われたのに、そうならなかった場合は、違法になるので、取り消すことができる。契約内容を注意して見る必要がある」とコメント。
「情報商材を売る場がSNSにシフトして、若い世代から相談者が増えている。新しいサービスとその巧みな誘導文で『お金を払ってみようかな』と騙されてしまうことがある。SNSで勧誘された場合は、相手の連絡先が分からず、返金を求められないことも多い」
(「ABEMA Prime」より)
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