「少年よ、大志を抱け」は若者たちに向けたメッセージ。しかし、夢は若者たちだけが持つものではない。今、歳を重ねても夢を追う元気なシニアたちが増えているという。
一方、「新しいことに挑戦するのが怖い」「非現実的すぎる」「日々の生活でいっぱい」と夢は持たないという人も少なくない。
夢は必要? 不要?『ABEMA Prime』では68歳で孫とデビューした72歳現役ラッパーと、プチプラコーデで100万回再生、本も出版した72歳YouTuberと、夢を持つ意味を考えた。
72歳の現役ラッパーが夢を持ち続ける理由
ライブユニット「赤ちゃん婆ちゃん」として孫と活動するMCでこ八さん(72歳)。そもそもラップを始めようと思ったのはなぜか。
でこ八さんは「孫がラップをやりたいというから、危ない人がいるのでは? と心配で見に行ったら全然印象が違った。聞いているうちに、私もやれそうやなと思って。そしたら目茶苦茶難しい」と関西弁も交え、気さくに答える。
実は10代の頃、芸人として上沼恵美子と同じ舞台にも立ったという。孫のMC玄武さんと一緒に活動をする今は「やっぱり楽しい」と述べた。
玄武さんは、そんな祖母を「クレイジー。5年くらい活動しているから当たり前に感じてきたが、よく考えたら結構すごいこと」と評す。
玄武さんによると楽曲は、でこ八さんが“詩のような歌詞”を書き、それを玄武さんがラップにするという形で共作している。
日々の生活で、ラップを始めて変わったことはあるだろうか。
でこ八さんは「やっぱり身体、健康だね。ずっと難病生活で今までなら痛いところがあると寝込んでいたが、ステージに上がったらそうは言ってられない。飛び跳ねる。あちこち動いているうちに痛みを忘れている。それがいいことなのだと思う」と答えた。
玄武さんが「逆にけがをしないように抑えてなと言ったら、“何言うてんねん。ステージに立ったから飛ばなあかんやろ。こけても笑いやろ”」と説明するほど元気ハツラツ。そうした中、なぜ夢を持ち続けるのだろうか。
でこ八さんは「私は、おぎゃあと生まれて自分を知ってからずっと夢を持っている。小さい時は美空ひばりになりたくて、違う夢も追いかけた。夢を“綱”にしている。その綱をひっぱり夢に向かって生きて行く。この綱を離したくない。仕事も一緒だ。自分が少しでも上に行きたいと思えば、必死になって綱を持って頑張る。私は夢を持つことは必要だと思う」と答えた。
もちろん、夢が破れた、挫折のような瞬間もあったというが、「それはそれで運命。ああ、こういう運命だったな。仕方ないよな」と捉える。それがでこ八さんの考え方だ。
72歳のYouTuberが話す夢を持ち続けた意味
一方、71歳からコーディネート動画などをYouTubeに投稿し始め、先月初めての書籍を出版したというロコリさん。YouTubeを始めてどう変わったのだろうか。
ロコリさんは「すごい楽しい。楽しいし世界がすごく広がったなという感じ」と答えた。
自身のコーディネートをインスタグラムにあげる人も多いが、YouTubeを選んだ理由は「やっぱり収益」だと語る。
ブティック経営の過去を持ち、69歳にしてマクドナルドでアルバイトを始めるという異色の経歴を持つロコリさんは、YouTubeの編集も「全部自分でやっている」という。
「最初は大変だった。でも、今は初心者用のHow To動画を上げている方がたくさんいるので見ながら勉強した」という言葉通り、今では動画が100万回再生を超えるなど順調にチャンネル規模を拡大している。
そんなロコリさんは「自分自身、夢を失って夢が全くない状態が結構長かった。そういう時期があっても良い」と語る。
番組に出演したEXITのりんたろー。は「おじいちゃん、おばあちゃんは夢持つ世代。だから今も持ち続けているという部分があると思う。本当に夢を持つのもあきらめるのもセンスなのかなと思う」と述べた。
ギャルタレントのあおちゃんぺは「諦めるまで夢は破れない。ずっと夢だけのために生きてきたので、すごく気持ちがわかるし、その夢があったからやりたくないことも頑張れた部分もある。これが夢の近道、最短ルートだと思ったらダサいこともできる」と語った。
最後に、ロコリさんとでこ八さんに、今持っている夢を聞いた。
ロコリさんは「70代になって自分を表現できるYouTubeという場をやっと見つけた。チャンネル登録者10万人を達成して銀の盾をもらいたい」と答えた。そして、でこ八さんは「アーティストになった以上は、紅白歌合戦に出たい」と答えた。(『ABEMA Prime』)
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