MLBで2シーズンプレーし、今季、3年ぶりの古巣復帰となった千葉ロッテマリーンズの澤村拓一。澤村は、今季初登板となった4月4日の北海道日本ハムファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)でイニング最後の打者を打ち取った際に、WBCのメキシコ代表・アロザレーナを彷彿とさせる“ドヤ顔&腕組みポーズ”を初披露。
その後、4月14日に行われたオリックス・バファローズ戦(ZOZOマリンスタジアム)でも、最後のバッターをセンターフライに打ち取った際に、貫禄タップリでこのポーズを披露し、野球ファンの間で話題となるなど、今季は成績以外の部分でも、多くの注目を集めている。
【映像】大人気ポーズが生まれた瞬間
そんな澤村は、クローザーとして起用された4月23日の福岡ソフトバンクホークス戦(ZOZOマリンスタジアム)で、簡単に2アウトを取ったものの、直後に突如として制球が乱れはじめ、3連続四球で2死満塁という、よもやの展開に。多くのファンをハラハラとさせたものの、最後はソフトバンクの4番・栗原陵矢を1球でセカンドライナーに仕留め、なんとか無傷でゲームセット。しかしこの時は、おなじみの“ドヤ顔&腕組みポーズ”ではなく、安心したように、トントンと胸を叩く仕草を見せた。
さて、今季、メジャーでの2シーズンを経て復帰した澤村は、渡米前の2020年に比べ、どこかワイルドな雰囲気を醸し出すなど、独特な貫禄を見せており、前出の、“ドヤ顔&腕組みポーズ”も、なかなか様になっている印象がある。それもそのハズ、澤村の言葉やプレーを追っていくと、チーム愛とチームの勝利への想いが、以前にも増して強く、そしてアツくなっていることが窺えるのだ。
たとえば、4月17日付でチームの公式YouTube上で公開された『澤村拓一の熱語り!北の大地編【広報カメラ】』で、前出のポーズについて言及しているが、その際に澤村は、ポーズそのものは「アロザレーナの真似をしているだけ」としつつも、こうした行為を行うことで、チームメイトたちが先入観や固定観念に縛られることなく、「自分」というものをもっと出せるようにできたら…という想いがあることを明かした上で、「1試合に賭ける気持ちというものを、どんどんチームのみんなが出して欲しい。」と語っていた。つまり、4月4日や4月14日に披露した、“ドヤ顔&腕組みポーズ”も、その後の4月23日に披露した胸を叩く仕草も、そのときの澤村にとって「自分」であったというわけだ。
実際、4月28日に放送された『バズ!パ・リーグ』で、このシーンを見た元・北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士氏は、「そうですね。澤村さんがすぐ振り返って胸をトントンしてますんでね。」「ホッとしている様子が伝わるので…“良かったー!”っていう顔してますね。」と、マウンド上で澤村が「自分」を出せていることを指摘しているし、一連の“新たな澤村像”を垣間見たファンからも「ロッテにはこういう熱い男が必要だよな!」「アロザレーナポーズにはそういう意図があったのか~良い流れや空気を作るために考えて動いてくれてるのマジ兄貴」「澤村の言葉が心に沁みる」「巨人→ロッテ→メジャーと紆余曲折歩んできた澤村の言葉には説得力があるな」「どんどん澤村を好きになっていく自分がいる」「今の澤村の堂々とした活躍見ると泣きそうになるわ。これからも自分を貫いて突っ走れ!」といった反響も寄せられている。こうした言葉を見ていくと、「自分」というものを出した澤村に、既に多くの人々が魅了されていることに気づかされる。
前出のYouTube動画では、こうした部分以外にも、自身の様々な想いを語っている澤村。最近では“ドヤ顔&腕組みポーズ”の人気もあって、公式グッズの発売もスタートするなど、より注目を集めているが、巨人時代とも、第一次ロッテ時代ともまたひと味違った、今季の新たな澤村が見せるプレーと「自分」に、今後も多くのファンからの期待と熱視線が集まりそうな気配だ。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)