衝撃!マリンの強風も操る… 最速161キロ、5回ノーノー12奪三振 完全体になりつつある“怪物” 佐々木朗希の攻略法はあるのか?
【映像】世界が注目!佐々木朗希、“究極の投手戦”を制する

4月28日に京セラドーム大坂で行われたオリックス・バファローズ戦で失点するまで、3試合に先発し、無失点で無傷の3連勝を飾るなど、今季も好調の千葉ロッテマリーンズ・佐々木朗希。注目の登板となった5月5日の福岡ソフトバンクホークス戦では、5回で降板し、勝ち負けともにつかずではあったものの、マウンドを降りるまで、ソフトバンク打線を無安打無失点と、完全に沈黙させるという、圧倒的な投球を披露することとなった。

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佐々木は昨季も、4月10日にZOZOマリンスタジアムで行われた千葉ロッテマリーンズ対オリックス・バファローズの一戦で、1994年5月の槙原寛己(読売ジャイアンツ)以来、28年ぶりに史上16人目となる完全試合を達成、また、シーズンを通しても20試合で先発し9勝4敗、129.1回を投げて173奪三振、防御率2.02という驚異的な数字を残したことからもわかるように、各球団とも、佐々木に対して攻略らしい攻略もできないままにシーズンを終えることとなったが、そもそもなぜこれほどまでに佐々木は圧倒的な存在となったのか。

プロ入り2年目の2021年、佐々木は3月12日の中日ドラゴンズとのオープン戦で実戦デビューを果たすと、最速153km/hの速球を披露しながら、1回を無安打無失点1奪三振で切り抜けた。しかしこのこの頃の佐々木について、野球解説者の斉藤和巳氏(現・福岡ソフトバンクホークス投手コーチ)は、3月26日に放送されたABEMAの『バズ!パ・リーグ』の中で、「手足が長いのを生かせれば最高の武器になるのですが、バランスの微妙なズレが他の選手よりも大きくなってしまう。そこが大きい分、体に負担が来てけがのリスクになるということがあるので、うまく使いこなしていければ。」と、投球上メリットとして働く佐々木の特徴の“手足の長さ”が、デメリットやリスクにもなり得ることを指摘しながらも、「これだけ足を大きく上げてバランス良く投げれられるというのは、元々生まれ持ったものがあるんでしょうね。」と、“天性の資質”について推測する形で称賛していた。

その後、シーズンが開幕すると佐々木は、4月10日に行われたイースタン・リーグの東京ヤクルトスワローズ戦で公式戦デビュー。先発して2回を1安打2奪三振、無失点という上々の内容を見せ、さらにその評価を上げると、その後、1軍デビュー目前と噂された5月1日のイースタン・リーグの読売ジャイアンツとの一戦では、先発して6回を1安打無失点に抑える好投を見せた。この頃の佐々木について、野球解説者のG.G.佐藤氏は、『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)に出演した際に、「無茶苦茶いいですね。コントロールもまとまってきた感じもしますしね。いきなりやれそうな感じしますね。」と絶賛した上で、高校時代やルーキーイヤーと比較し、「コントロールじゃないですか、まずはね。フォームも安定してますからね。フォークボールもいいですし。なんか、フォアボールから崩れそうな感じはまったくないですね。」と、その“進化”について言及。さらには「思い切り投げてるようには見えませんけど、ボールは行ってますからね、バッターからするとイヤですよね、なんとなくね。」と、打者目線での“イヤさ”についても指摘していた。

佐々木はここからほどない5月16日の埼玉西武ライオンズとの一戦で先発し、一軍公式戦でのプロ初登板。勝利投手とはならなかったものの、5回107球6安打5奪三振4失点(自責点2)と、まずまずの内容を見せると、5月27日に行われたセ・パ交流戦の阪神タイガース戦で、5回4失点(自責点3)でプロ初勝利を挙げた。結局この年、佐々木は1軍公式戦11試合で先発して3勝2敗、63.1回を投げて68奪三振、防御率2.27と、勝ち星やイニング数こそ現在ほどでないにせよ、既に現在の活躍を予期させるような投球を見せていた。この頃の佐々木について、ロッテOBの野球解説者・里崎智也氏は、「もうちょっと制球に苦しみながら、パワーピッチで、投げていって、球の力だけでなんとか抑える、そんなピッチングなのかなって想像してましたけども、結果はストレートの制球が非常に良かったですね。」と、想像以上に制球力のある投球であったとした上で、「見てて、自分で崩れていきそうな感じはしなかったですね。」と、その安定感についても評価する形でコメントしていた。

そして、1軍公式戦で完全試合を達成するなど、大活躍した昨季は、開幕前から絶好調。3月5日に行われた福岡ソフトバンクホークスとのオープン戦では、自己最速となる163km/hの剛速球を披露。その投球を見た里崎氏は、1年間、先発ローテーションを守れるかどうかを課題とした上で、「仮に中6日で回れたら、最多奪三振のタイトルは間違いなく獲れます。」と太鼓判を押していた。結果として昨季、最多奪三振のタイトルは、オリックス・バファローズの山本由伸が205で獲得することとなったが、佐々木はそれに次ぐ173で堂々の2位。山本がリーグ最多となる193.0回を投げているのに対し、佐々木は129.1回と、かなり少ないことを考慮すれば、開幕前の里崎氏の指摘は間違いではなかったといえるだろう。

こうした「これまでの佐々木」の投球と、それに関する球界関係者の考察を見ていくと、概ね共通しているのは、「160km/hを超える剛速球を投げる投手でありながらも制球力があるために、自滅するタイプではない。」という点。実際、佐々木は昨季、与死球は7あるものの、与四球は23しかなかく、今季も4試合・27回を投げて与四球は4、与死球2。死球はともかく、四球に至っては1登板で1度あるかないかというレベルのものなのだ。つまり、佐々木を攻略するには、打者たちは、真っ向勝負で打ち勝つよりほかないということかもしれない。

(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)

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