バイエルンのCEO(最高経営責任者)を務めるオリヴァー・カーン氏が、一部メディアで報じられたドイツ代表FWトーマス・ミュラー退団の可能性について言及した。10日、ドイツ紙『ビルト』がコメントを伝えている。
現在33歳のミュラーはバイエルンの下部組織出身で、2009年夏にトップチーム昇格を果たした。以降は前線の絶対的主軸として数々のタイトル獲得に大きく貢献。今シーズンもここまで公式戦37試合の出場で7ゴール11アシストをマークするなど存在感を放ち続けている。
しかし、3月に就任したトーマス・トゥヘル監督のもとではスタメンを外れることもしばしば。実際にチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝のマンチェスター・C戦では、2試合合計でわずか28分間の出場に終わり、直近のブンデスリーガでも2試合連続でベンチスタートとなっている。すると、『スカイスポーツ』や『ビルト』などの大手メディアは、ミュラーが今シーズン終了後のバイエルン退団を検討していると報道。ドイツ国内の移籍も視野に入れていると伝えられた。
こうした報道を受け、バイエルンのカーンCEOは『ビルト』にて、ミュラーの今シーズン終了後の去就についてコメント。「そんなことはあり得ない」と退団の可能性を否定した上で、同選手のチーム内における重要性について次のように語っている。
「仮にそのようなことになるとしたら、私ははっきりと彼を説得するだろう。トーマス(・ミュラー)は健康で怪我もせず、何よりも信じられないほど強烈なキャラクターを持ち合わせている。チーム全体の構造を考えた時に、彼は信じられないほど重要な存在だ。彼が我々のためにより多くの試合に出場してくれるだろう」
なお、ミュラーとバイエルンとの現行契約は2024年6月末まで。『ビルト』によると、同選手にはメジャーリーグ・サッカー(MLS)やサウジアラビアの複数のクラブが関心を寄せているものの、現時点では具体的な交渉は行われていないという。