ブライトンは日本時間15日に行われたアウェイのアーセナル戦で、3-0の完勝を収めた。
ホームでエヴァートンに1-5の大敗を喫した後の難しい試合であったが、デ・ゼルビ率いるチームは、それを引きずることなく最高のパフォーマンスを披露した。
大敗を引きずらず、優勝候補アーセナルに圧勝
ブライトンは前半、アーセナルのマンツーマンで付いてくるプレスに苦戦。パスを自陣でカットされる場面も見られ、得意のビルドアップを防がれていた。そこで後半、最終ラインと中盤の選手に加え、MFマクアリスターやFWファーガソンが下がってビルドアップを行う形をとった。下りてくる前線の選手にアーセナルの選手は引き付けられてしまい、マークが外れてフリーになる選手が出てくる。フリーになった選手にはDFからロングボールが供給されチャンスが訪れる、という場面が多く見られるようになった。
1点目はまさにその形からMF三笘が受けてDFエストゥピニャンにパス。1度攻撃は防がれるものの、最後はMFエンシソがゴールを決めた。そこからは完全に試合を支配し、終わってみれば0-3の快勝となった。
ブライトンは先週エヴァートンに5失点の大敗を喫しており、デ・ゼルビは「モチベーション、メンタルの部分で準備ができていなかった」とコメントしていた。大敗を引きずらなかった今節の勝利は、見事としか言いようがない。
大敗の直後、指揮官デ・ゼルビが行った“メンタリティ”の準備
FWウェルベックはブライトン公式サイトのインタビューで「エヴァートン戦の結果を受けて、正しい方法で対応しなければならなかったが、チームとしてそれができたと思う。トレーニングでのハードワークが実を結び、素晴らしい勝利につながった。後方からプレーし、ボールに対して勇敢であることは、ドレッシングルームの性格を示すものである。この勇気を示すのは簡単なことではないので、みんなを褒めてあげたい。クラブにとっては素晴らしい日だが、みんな今は木曜日のニューカッスルでのビッグマッチを楽しみにしている」とコメントし、チームの雰囲気が良いことを強調した。
同じくFWウンダヴは、同じくブライトン公式サイトのインタビューでエヴァートン戦後のチーム秘話を明かしている。
「デ・ゼルビはエヴァートン戦の後、私たちにマイケル・ジョーダンのビデオを見せてくれた。そのビデオは、どのようにモチベーションを上げるかが説いてあった。このおかげもあってアーセナル戦には向けて良い準備ができたし、試合でも強いメンタリティを見せることができたと思う」とコメントした。デ・ゼルビは戦術面だけでなく、モチベーターとしても非常に優秀なことがわかる。
イタリア人指揮官は「エヴァートン戦の結果を受けてとてもタフな1週間だったが、今日は個性と情熱を発揮することができた。毎試合ベストを尽くせるようにメンタリティを向上させなければならないし、何試合も続けてプレーすることに適応しなければならない。パフォーマンスには本当に満足しているが、私たちにとってシーズンはまだ終わっていない。私たちは大きな目標に向かって戦っているのだから」と、チームを称賛しつつ、目標に向けて道半ばであることを強調した。
ブライトンの大きな目標はUEFAヨーロッパリーグ(EL)の出場権獲得であり、残り4試合で2勝すれば目標達成となる。次戦の相手であるニューカッスルはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権がかかっており、激戦が予想される。現在3位のニューカッスルは今季2敗しか喫しておらず、セント・ジェームズ・パークでの一戦は難しいものになるだろう。
デ・ゼルビと選手たちは来季欧州の舞台に立てるのか。その結果はもう間もなくわかる。