AZの一部サポーターが暴徒化、両チームの選手が沈静化を図る事態に…ヤンセン監督「恥ずべきこと」

 18日に行われたヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)・準決勝セカンドレグのAZ対ウェストハムの試合後に、AZのサポーター集団が暴徒化し、ウェストハムのサポーターが取るエリアを襲撃した。同日、オランダメディア『NOS』やイギリス紙『デイリー・メール』などが報じている。

 事件が起きたのは、AZが本拠地『AFASスタジアム』での準決勝セカンドレグを0-1で落とし、2戦合計スコア1-3でECLからの敗退が決定した直後。AZの一部サポーター集団が、決勝進出を喜ぶウェストハムのサポーターや選手の家族および友人らが陣取るエリアを襲撃した。複数のメディアによると、これに対して、FWマイケル・アントニオやMFルーカス・パケタらがいち早く仲裁に入り、沈静化を図ったとのこと。また、AZの選手やスタッフも事態の悪化を防ぐために尽力。幸いにもこの騒動による負傷者はおらず、10分弱でスタジアムには平穏が戻ったようだ。

 一方で『NOS』は、今回の騒動の発端は1週間前のファーストレグにまで遡ると指摘。ウェストハムの本拠地『ロンドン・スタジアム』で行われた試合だったが、AZの選手の家族やチームスタッフが観戦していたエリアを、ウェストハムのサポーターが取り囲むという事態が起きていたとのこと。その為、試合前から火種は燻っていたと報じている。

 試合後、AZを率いるパスカル・ヤンセン監督は「最初は気がつかなかった。スタンドを見上げると、かなりの数の打撃が加えられているのがわかったから、すぐに選手やスタッフに視線を向けて、遠ざけようとした」と語りつつ、「迷惑な話だ。我々のスタジアムにふさわしくない。もちろん。どのスタジアムでも起きない方がいい。恥ずべきこと。たとえ敗戦の夜であっても、自分の感情をコントロールしなければならない」と苦言を呈している。