ファンを最後まで楽しませたい。リーグ屈指のイケメン雀士は意地と誇りを懸けて戦い、トップを取り切った。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」ファイナルシリーズ、5月19日の第1試合はKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）がトップを獲得。首位の渋谷ABEMASを3着に沈める活躍で、自身今期最終戦を締めた。
首位・渋谷ABEMASとの差は271.2ポイント。トップ・ラスを2回決めただけでは埋まらない。それでも16日の試合では親番で役満・四暗刻をツモるなど、ヒーローらしさを存分に発揮している滝沢ならば何かを起こしてくれるかもしれない。そんな期待をファンに抱かせて臨んだこの試合は東家から滝沢、TEAM雷電・萩原聖人（連盟）、渋谷ABEMAS・松本吉弘（協会）、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）の並びで開始した。
滝沢は開局早々2つ仕掛けて連荘。東1局1本場は先制リーチをかけると、リーチ・ツモ・白・赤の1万2000点（＋300点）で大きな加点に成功した。松ヶ瀬にトップ目を明け渡した直後の南2局、ドラの7筒待ちで七対子のリーチ。これを柔らかい手つきで引き寄せ、リーチ・ツモ・七対子・ドラ2の1万2000点。再びトップに立つ。
優勝への執念がはっきりと出たのが南3局。ライバル松本が親リーチをかけ、これに対して滝沢はペン七万の一盃口をテンパイ。その後、六万を引き、ドラの3筒と九万のシャンポンで追っかけリーチ。あえなく宣言牌が御用となってしまったものの、直撃すれば相手をラスにできるかもしれない大チャンスだっただけに、滝沢の戦う姿勢には視聴者も「攻めたな！」「ナイストライ」「攻めた結果だし責めないよ」と賛辞を送った。オーラスは萩原が1000点をアガって終了。滝沢はライバル松本を3着にして、意地のトップを掴んだ。
勝利者インタビューでは「正直全然足りない」と、現状のポイントを憂いたものの「わかりやすく、10万点差トップ・ラスくらいにはなりましたね」と、最終戦へ望みを繋げたことには表情に達成感もにじみ出ていた。南3局、親の松本へ追っかけリーチをかけたことについては「わからなかったですね、ペン七万ですぐリーチいっちゃうもあったし、カンですねぶっちゃけ、はい」。さらに滝沢は「いろんな方が見ているのに『最終戦つまんなかったな』ってならないように、佐々木さんがやってくれると思います」とエース佐々木寿人（連盟）の登板を明言した。
大勢は決していたとはいえ、望みを残すトップで晴れやかさすら見せた滝沢。ヒーローがしっかりお膳立て、最終戦までシビれる戦いをファンに提供した。ファンからは「楽しんでるよ！」「いいコメント」「ナイコメやな！タッキー」と、滝沢の活躍ぶりに心酔した声が多数寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）4万4500点／＋64.5
2着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）3万4600点／＋14.6
3着 渋谷ABEMAS・松本吉弘（協会）1万5400点／▲24.6
4着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）5500点／▲54.5
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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