シャビ

 バルセロナはシャビ監督との契約更新を望んでいるものの、給与など金銭面の合意はいまだない模様だ。19日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 今シーズン、バルセロナは4シーズンぶりのリーグタイトルを獲得。財政悪化、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシの退団、“ネグレイラ事件”と数々の問題に直面してきたが、ラ・リーガで久々の戴冠を果たしたことでクラブはつかの間の落ち着きを取り戻している。

 バルセロナをタイトル獲得に導いたシャビ監督に対して、クラブは契約更新を希望。今年3月には、ジョアン・ラポルタ会長が公の場でシャビ監督との契約更新を望んでいる旨をはっきりと表明した。数週間前には、バルセロナとシャビ監督の代理人の間で最初の会談が行われ、クラブ側からあと2シーズン契約を延長したいという意向が正式に伝えられている。

 だが、『マルカ』によると、両者は給与などの金銭面において、さらなる話し合いが必要な状況にある模様だ。同紙は「シャビ監督が、現在受け取っている給与からの大幅な増額を求めている」と報道。いくつかの情報筋によると、同監督は現在受け取っている額のおよそ2倍の給与を希望しているという。

 一方、バルセロナの下部組織出身であるシャビ監督は、クラブが引き続き苦しい財政状況にあることを十分に理解している。サッカー界でも“高給取り”と言われる監督たちが受け取っている給与と比べると、現在希望している額はだいぶ少ないという。『マルカ』は「たとえば、リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督の年俸は約1,700万ユーロ(約25億4,000万円)だが、シャビ監督はそのような金額を求めているわけではない」としている。

 2021年、シャビ監督は当時率いていたアル・サッド(カタール1部)を退団してバルセロナにやって来る際、放出条項として設定された500万ユーロ(約7億5,000万円)の半分を支払い、財政難の古巣を手助けしている。また、シャビ監督が現在受け取っている給与は、バルセロナの監督としては通常よりはるかに低いものであり、『マルカ』は「選手の多くが監督より高い給料をもらっており、それは彼(シャビ監督)の意見ではフェアではない」としている。