ユリアン・ブラント

 ドルトムントに所属しているドイツ代表MFユリアン・ブラントが、21日に行われたブンデスリーガ第33節アウクスブルク戦を振り返るとともに、クラブにとって11シーズンぶりの優勝が懸かった最終節に向けて意気込みを語った。ドルトムントのクラブ公式HPが伝えている。

 試合はスコアレスで折り返した後半、2試合連続ゴール中だったコートジボワール代表FWセバスティアン・ハラーが右足で先制点をマーク。終盤に差し掛かった84分にもハラーがゴールを決め、勝利は決定的なものとなった。ブラントに見せ場がやって来たのは後半アディショナルタイム。ペナルティエリア左のスペースでドイツ代表DFニコ・シュロッターベックからのパスを引き出すと、左足で流し込んだ。ドルトムントを支える“司令塔”にとって第22節ホッフェンハイム戦以来となるゴールも生まれ、ドルトムントが3-0で快勝。今節は他会場でバイエルンライプツィヒに1-3で敗れたため、ドルトムントは最終節を目前にして首位浮上を果たしていた。

 試合後、ブラントは「少なくとも今日はプレッシャーを感じずに戦うことができたと思う」と語った。現在チームは敵地で4戦未勝利となっており、2-4で敗れた第26節バイエルン戦、1-1で引き分けたボーフム戦の後には首位から陥落。苦しいアウェイゲームが続いていた中で、ブラント自身も「シュトゥットガルト、ボーフムと対戦したアウェイゲームを思い出すと、この数週間は激動だった」と感じていたという。

 それでも、敵地で行われたアウクスブルクとの一戦では快勝を飾った。「アウェイでの失敗が続いていたけど、アウグスブルクでは宿題をこなすことができた」と喜んだブラントは「前半で数的優位に立てたし(※相手に退場者が出たため)、大きな2点目も決められた。その後の試合を楽にするゴールだったと思う。白熱した試合だったが、それでも勝利できた嬉しいね」と続けた。

 首位に立って迎える今季のブンデスリーガ最終節では、本拠地『ジグナル・イドゥナ・パルク』にマインツを迎える。勝利すれば2011-12シーズン以来11年ぶりのブンデスリーガ制覇が決定。引き分け以下で終わった場合でも他会場のバイエルンの結果次第では優勝の可能性が残るが、ホームの大声援を背に勝って優勝を決めたいというが本音だろう。

「僕らはまだドイツの王者になったわけではないし、最後のホームゲームで勝たなければならない」と意気込んだブラントは、街全体が熱狂的な雰囲気に包まれることを期待している。「このチームへの期待も大きいし、街は熱気に包まれるだろう。この試合に向けて、僕らは非常に良い準備をし、チャンスに掴むつもりだ」と話したブラントは「もの凄い雰囲気に包まれたジグナル・イドゥナ・パルクで、感動的な試合が待っている」とおよそ1週間後に迫った“決戦”を見据えた。