ミケル・アルテタ監督

 アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督が、2022-23シーズンの戦いを振り返った。24日、クラブ公式サイトがコメントを伝えている。

 就任4年目を迎えたアルテタ監督のもと、今シーズンのアーセナルは開幕直後から絶好調を維持。攻撃的かつ魅力的なサッカーで勝ち星を積み重ね、プレミアリーグ前半戦19試合で勝ち点「50」を獲得した。しかし、主力選手の負傷離脱の影響もあってか、終盤戦にかけて失速。マンチェスター・Cに首位の座を明け渡し、19年ぶりのリーグ制覇の夢は潰えた。

 タイトル獲得こそ逃したものの、アーセナルにとっての今シーズンは非常にポジティブなものだと言えるだろう。マルティン・ウーデゴーアやブカヨ・サカら若い力の躍動でかつての強さを取り戻し、7シーズンぶりにチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したのだ。41歳の若きスペイン人指揮官も今シーズンのチームの戦いを次のように称えている。

「5、6試合を残してCL出場権を獲得し、2位でシーズンを終えることができる。多くの選手を成長させ、キャリアの異なるステージに引き上げることができた。選手たちは高い貢献度を示してくれたし、我々はファンとの間に素晴らしい関係性を築き、チームの周りに特別なものを作り出した。ポジティブな要素が多く、チームのキャパシティや能力、リソースからすると、予想以上のシーズンだったと思う」

 続けてアルテタ監督は優勝争いを繰り広げたマンチェスター・Cについても触れつつ「我々は248日間首位に立っていたが、最後に優勝するための十分な力を発揮できなかった。現実的に見て、祝福しなければならないチームが存在する。38試合を通して、彼らはより安定していた」とコメント。その上で「上手くいったところを維持し、別のレベルに到達するために変えるべきことや改善すべきことを学ばなければならない」と改善の必要性も強調した。

 クラブは現地時間28日のプレミアリーグ最終節ウルヴァーハンプトン(ウルブス)戦を終えた後、新シーズンに向けた準備期間へ。CLの戦いやタイトル争いを見据え、今夏の移籍市場では大型補強に乗り出す可能性が高いとも報じられている。アルテタ監督は「我々は今、多くのものを築き上げた旅の途中にいる」と語った上で、次のようにさらなる躍進への意気込みを示した。

「素晴らしい基盤があり、競争力も増している。しかし、今はリセットボタンを押し、再び前に進むべき時だと思う。より速く、より強く、より冷酷に。そして、より賢くなる必要があるだろう」