ガビ

 元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツと同DFジョルディ・アルバの退団が決定したバルセロナだが、このことがプラスの作用をもたらす可能性があるようだ。25日、スペイン紙『アス』が伝えている。

 今シーズンのラ・リーガで4年ぶり通算27度目の優勝を果たし、スーペルコパ・デ・エスパーニャと合わせ2冠を達成したバルセロナ。クラブOBのシャビ・エルナンデス監督のもとで“復活”を印象付けた一年間となったが、クラブは現在大きな転換点を迎えている。共に下部組織出身で、長きに渡って主軸に君臨し、数々のタイトル獲得に貢献したブスケツとアルバの今シーズン限りでの退団が発表されたのだ。

 クラブの哲学を深く理解し、今シーズンのチームでもキャプテンを担っていた両選手の退団は、ピッチ内外において大きな影響を与えることが予想される。しかし、両選手の退団がチームにプラスの作用をもたらす可能性もあるという。『アス』が報じたとことによると、両選手の退団とそれに伴う給与の削減により、18歳ながら主力として活躍するスペイン代表MFガビのフリー流出への懸念が払拭されたようだ。

 昨シーズンから主力として活躍しているガビだが、バルセロナがラ・リーガが定めたサラリーキャップ(給与制限)を超過していることから、トップチーム登録がなされていない。今シーズン途中には裁判所の判決により、一時的にトップチーム登録が可能となり、背番号もかつてシャビ監督が背負っていた「6」に変更。しかし、その後に暫定措置が取り下げられたことで登録は無効となり、背番号もシーズン開幕当初の「30」に戻っている。

 ガビとバルセロナとの現行契約は2024年6月末まで。しかし『アス』によると、この契約には、今年の7月1日までにトップチーム登録が叶わなかった場合、クラブとの契約を無料で解除できる条項が付随しているという。チェルシーなどが関心を寄せていることも相まって、今夏の移籍市場でのフリー流出の可能性がかねてから取り沙汰されていた。

 しかし今回の報道によると、ブスケツとアルバの退団により、チームの総年俸がサラリーキャップ内に収まる見込みとなったようだ。これにより、今夏にガビのトップチーム登録が完了し、クラブと新契約を締結する可能性が高まっているという。また、バルセロナはウルグアイ代表DFロナルド・アラウホとスペイン代表DFアレハンドロ・バルデについても、新契約の締結に乗り出す構えを見せているようだ。

 来シーズンこそは背番号「6」のユニフォームを身に纏ったガビの姿が見られるかもしれない。