ブンデスリーガ第34節(最終節)が27日に行われ、ケルンとバイエルンが対戦した。
4連勝を目指した前節、ホームでライプツィヒ相手に痛恨の逆転負けを喫したバイエルン。最終節を前に2位に転落し、優勝を争うドルトムントに首位の座を譲ることとなった。10位ケルンの本拠地に乗り込む今節、敗れるか引き分けた場合にはドルトムントの優勝が確定し、バイエルンのリーグ11連覇の夢は潰えることに。また、勝利したとしても、同時刻開催のドルトムントvsマインツの結果次第では、逆転優勝が叶わない場合もある。土壇場逆転での11連覇に向けて、勝利が求められる大一番だ。
序盤からボール保持率を高めるバイエルンは、開始直後の8分にスコアを動かす。右サイドで細かく繋ぐと、ボールを受けたレロイ・サネが中央を持ち上がり、ボックス手前から左に展開。ボックス左角付近でこれを収めたキングスレイ・コマンが、カットインから右足を振り抜き、強烈なミドルシュートをゴール右隅に突き刺した。直後にピンチを迎えたバイエルンだったが、DF陣とGKヤン・ゾマーの対応で凌ぐ。
後方からのビルドアップを起点に、ボール保持率を高めるバイエルンは、19分に追加点のチャンス。右サイドをパス交換で崩すと、ベンジャマン・パヴァールがボックス内に柔らかいクロスを供給。トーマス・ミュラーが合わせたが、シュートは惜しくも右ポストを直撃した。対するケルンは22分、敵陣内でのボール奪取からショートカウンターを発動し、最後はエリック・マルテルが左足を振り抜いたが、精度を欠いたシュートは枠を大きく外れた。
その後もバイエルンはボール保持率で上回るものの、なかなかシュートまで持ち込めない時間が続く。それでもケルンにも決定的なチャンスを作らせず、冷静に試合を進めていく。45分にはセルジュ・ニャブリとのパス交換で抜け出したサネがネットを揺らしたが、VARの結果ハンドがあったとしてゴールは認められず。前半はこのままバイエルンの1点リードで折り返した。
後半の序盤は拮抗した展開が続く。バイエルンは58分にコマンの右からのクロスからサネがヘディングシュートを放ったものの、それ以外に決定的なチャンスを作ることができない。60分には右CKから決定的なヘディングシュートを放たれたが、GKゾマーが片手で弾き出し、何とか事なきを得た。バイエルンはその後、ジョアン・カンセロやレオン・ゴレツカ、エリック・マキシム・チュポ・モティングを投入し、状況の打開を図る。
バイエルンはその後、前線の選手の個人能力でチャンスを作る。75分にサネが独力突破でボックス内右に侵入し、右足でシュートを放つも、枠を捉えることができず。77分にはチュポ・モティングがボックス内で右足を振り抜いたが、シュートは惜しくも枠の右へ外れた。すると78分過ぎ、自陣ボックス内でのハンドでケルンにPKを献上。デヤン・リュビチッチがこれを沈め、試合は振り出しに戻った。
89分にスコアボードが動く。ニャブリのパスを受けた途中出場のジャマル・ムシアラがボックス手前で右足を一閃。強烈なシュートがゴール右下隅に突き刺さり、バイエルンが再びリードを奪った。試合はこのまま1-2で終了。同時刻開催の一戦でドルトムントがマインツに引き分けに終わったため、勝ち点で並んだバイエルンが得失点差で上回り、ブンデスリーガ11連覇を達成した。
【スコア】
ケルン 1-2 バイエルン
【得点者】
0-1 8分 キングスレイ・コマン(バイエルン)
1-1 80分 デヤン・リュビチッチ(ケルン)
1-2 89分 ジャマル・ムシアラ(バイエルン)
【スターティングメンバー】
バイエルン(4-2-3-1)
GK:ゾマー
DF:パヴァール、ウパメカノ、デ・リフト、マズラウィ(85分 ムシアラ)
MF:キミッヒ、フラーフェンベルフ(71分 ゴレツカ{85分 テル})、サネ、ミュラー(62分 カンセロ)、コマン(71分 チュポ・モティング)
FW:ニャブリ