インテル

 セリエA第37節が27日に行われ、インテルとアタランタが対戦した。

 シーズンも残り2戦となった中、セリエAのチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いは熾烈を極めている。現時点で来季のCL出場を確定させているのは優勝を決めたナポリと2位ラツィオの2クラブ。ユヴェントスの勝ち点「10」はく奪が決定したことで、残る2試合で来季のCL出場権を争うクラブは3位インテル、4位ミラン、5位アタランタ、6位ローマの4クラブに絞られた。ローマは直前に行われた試合でフィオレンティーナに1-2で敗れたため、来季のCL出場可能性が消滅。今節はそんなインテルとアタランタによる“直接対決”だ。インテルは引き分け以上で終えることで来季のCL出場が決定。一方のアタランタは引き分け以下で試合を終えた場合、ミランの結果次第で来季のCL出場が不可能となる。

 インテルはアレッサンドロ・バストーニ、ハカン・チャルハノール、ニコロ・バレッラらがスタメン入り。最前線はラウタロ・マルティネスとロメル・ルカクのコンビとなり、エディン・ジェコはベンチから出番を待つ。一方のアタランタはラファエウ・トロイ、マルテン・デ・ローン、マリオ・パシャリッチらが先発に並んだ。

 試合はキックオフから39秒後に動く。バストーニのパスを受けたルカクのポストプレーから、L・マルティネスが背後のスペースへスルーパス。抜け出したルカクがペナルティエリアに侵入すると、飛び出してきたGKマルコ・スポルティエッロをかわして無人のゴールに流し込み、インテル早々と先手を取った。

 攻撃の手を緩めないインテルは直後の3分、L・マルティネスがサイドチェンジのボールを送ると、左サイドを駆け上がったフェデリコ・ディマルコがファーストタッチから左足を振り抜く。この一撃はGKスポルティエッロに阻まれたものの、こぼれ球を拾ったL・マルティネスが再びディマルコへ繋ぐ。左足シュートはまたもGKスポルティエッロに弾かれるが、ルーズボールをバレッラが右足で叩き込み、インテルが開始早々にリードを広げた。

 立ち上がりに2点を失ったアタランタは36分、右コーナーキックを獲得する。トゥーン・コープマイネルスが左足でニアサイドを狙ったボールを蹴り込むと、ペナルティエリア内で混戦に。最後はパシャリッチが右足で押し込み、アタランタが1点を返した。前半はこのまま終了している。

 後半に入るとインテルが再び攻撃へ。77分、チャルハノールが前線へ浮き球のパスを供給すると、待っていたルカクがボールを収める。ここから強引に前を向いてスルーパスを送ると、抜け出したマルセロ・ブロゾヴィッチがGKスポルティエッロを引き付けて横へ繋ぐ。最後はL・マルティネスが無人のゴールへ押し込んだ。インテルが再び点差を広げ、勝利を決定付けた。

 来季のCL出場権獲得へ負けられないアタランタは後半アディショナルタイム、ペナルティエリア手前でフリーキックを獲得する。途中出場のルイス・ムリエルが右足で狙ったシュートは壁に阻まれたものの、こぼれ球に再びムリエルが反応。右足を豪快に振り抜くと、強烈な一撃がGKアンドレ・オナナに当たってゴールに吸い込まれた。アタランタが終盤に1点を返したものの、反撃はここまで。試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、インテルは1試合を残して来季のCL出場権を獲得。最終節を前に、来季も“欧州最高峰の戦い”に身を置くことを決めた。一方のアタランタは痛恨の黒星に。今節ミランがユヴェントスとの一戦を引き分け以上の成績で終えた場合、来季のCL出場可能性が消滅する。

 次節は3日に行われ、インテルは敵地でトリノと、アタランタはホームでモンツァと、それぞれ対戦する。

【スコア】
インテル 3-2 アタランタ

【得点者】
1-0 1分 ロメル・ルカク(インテル)
2-0 3分 ニコロ・バレッラ(インテル)
2-1 36分 マリオ・パシャリッチ(アタランタ)
3-1 77分 ラウタロ・マルティネス(インテル)
3-2 90+1分 ルイス・ムリエル(アタランタ)