デクラン・ライス

 バイエルンがウェストハム所属のイングランド代表MFデクラン・ライスへの関心を強めているようだ。29日、『スカイスポーツ』や『ミラー』など複数のイギリスメディアが伝えている。

 ドルトムントとの熾烈な優勝争いを制し、前人未到のブンデスリーガ11連覇を達成したバイエルン。しかし、優勝を目指したチャンピオンズリーグ(CL)とDFBポカールでは、いずれも準々決勝で敗退。3冠達成という目標は叶わず、シーズン終盤には指揮官交代に踏み切るなど、不安定な戦いが続いた。こうしたこともあり、クラブは来る夏の移籍市場での積極補強を画策。一線級のストライカーに加え、中盤にも新戦力を加えたいと考えているようだ。

 同クラブが動向を注視しているのが、ウェストハムで中心選手として活躍する24歳のライス。キャプテンに就任した今シーズンは、開幕からここまで公式戦49試合に出場し5ゴール4アシストをマーク。カンファレンスリーグ(ECL)の決勝進出にも大きく貢献した。クラブとの現行契約は2024年夏までとなっているが、選手本人は今夏の移籍を希望している模様で、去就には注目が集まっている。

 報道によると、バイエルンを率いるトーマス・トゥヘル監督はライスの獲得を熱望しており、同選手を今夏の補強候補リストの最上位に位置付けているという。先日には、同監督がライス本人と電話で話し合いを行い、獲得を希望している旨を直接伝えたようだ。今夏の中盤補強を画策しているアーセナルからの熱烈な関心も明らかになっているライスだが、バイエルンは争奪戦も辞さない構えを見せているとのこと。『ミラー』によれば、獲得に向けて9500万ポンド(約165億円)を提示する可能性もあるという。

 バイエルンに加え、マンチェスター・Uやリヴァプールなどからの関心も噂されているライスだが、移籍市場に精通するフロリアン・プレッテンベルク記者によると、依然としてアーセナルがライスの獲得に向けて優位な位置に付けているようだ。バイエルンも今後、同選手の獲得に向けた動きを強めていくと見られている。