将棋の藤井聡太棋聖(竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、20)が6月5日、第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第1局・ベトナム対局で挑戦者の佐々木大地七段(28)と午前9時(日本時間午前11時)から対局を開始した。本局は、1日に名人戦七番勝負を史上最年少で制し七冠保持者となった藤井棋聖にとっての初陣。4連覇を目指す若き絶対王者と、初めてタイトル戦の舞台に上がる佐々木七段はどのような戦いを繰り広げるのか。
【映像】藤井棋聖、初の海外対局!佐々木七段との棋聖戦開幕局(生中継中)
開幕局の舞台は、ベトナム・ダナン市の「ダナン三日月」。将棋のタイトル戦の海外対局は、19年4月に台湾・台北市で行われた第4期叡王戦七番勝負第1局以来約4年ぶり25回目となる。初の海外対局に臨むことになった藤井竜王は爽やかな白色、佐々木七段はグレーと薄緑色を基調とした和装で対局室へと姿を見せた。
藤井棋聖は、2016年10月に四段昇段。第35期竜王(1組以上:2期)、第81期名人(A級:2期)。2022年度は保持する竜王、王位、叡王、王将、棋聖の防衛に加えて、初挑戦した棋王戦五番勝負も制して最年少六冠王に。4つの一般棋戦すべてで優勝を飾るなど、勝率、勝数でランキング1位に輝き、3年連続3度目の最優秀賞棋士賞を獲得した。2023年度は、防衛戦の叡王戦五番勝負と初挑戦した名人戦七番勝負を制し、タイトル獲得数は通算15期となった。また、羽生善治九段以来史上2人目の七冠保持者に。超ハードスケジュールを物ともせぬ躍進を見せ、4連覇のかかる棋聖戦の開幕を迎えた。
佐々木七段は2016年4月に四段昇段。竜王戦は4組、順位戦はC級2組。2018年度の将棋大賞で最多勝利賞、2019年度には最多対局賞をそれぞれ受賞している。今年度はこれまでに11勝1敗と好成績をキープしており、本五番勝負でのタイトル戦初挑戦に加えて、7月開幕の王位戦七番勝負での挑戦権も獲得と飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を見せている。得意戦法の相掛かりを中心に、絶対王者にどのような戦いを挑むかにも大注目が集まっている。
両者の対戦成績はこれまでに4局あり、ともに2勝2敗。直近の対戦は2021年9月に行われた銀河戦決勝トーナメント2回戦で、藤井棋聖が勝利している。約2年ぶりにタイトル戦で激突する両者が、どんな戦いを見せるのか。持ち時間は各4時間。振り駒の結果、先手は藤井棋聖に決まった。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)