完全自動運転の無人タクシー・AI配達ロボットは“当たり前” 「ハード大国・中国」の最新テクノロジー
【映像】部屋から一歩も出ないのに届くコーヒー
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 「ChatGPT」など、アメリカを中心に革命的な技術が開発されているなか、独自の路線でテクノロジーの発展を続ける中国。現在はどのような進化を遂げているのだろうか、現地を取材した人に話を聞いた。

【映像】部屋から一歩も出ないのに届くコーヒー

「中国の配達ロボがやばすぎた。頼んだコーヒーを部屋まで運んでくれている」

 スマホで注文したコーヒーをロボットが運んできてくれるという中国の最新テクノロジーを体験した動画。撮影したのは、Twitterで最新のAI情報を発信している起業家のチャエン氏だ。

「いま、日本・アメリカではChatGPTなどの“ソフトウェア”の発展が目覚ましいが、中国では“ハードウェア”が進んでいる。4年前から少しずつ進んでいたが、今ではロボットがその辺にいるのが当たり前になっている。

 面白かったのはホテルのチェックインだ。顔認証のような機械に顔を近づけるのだが、AIの発展により、性別だけでなく年齢も表示されるようになった。実年齢よりも上の年齢が表示されたのは悲しかったが、そういう技術があるのは中国ならではだと思う」

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 4~5月にかけての約1カ月“中国のシリコンバレー”と呼ばれる深圳(しんせん)などを視察したチャエン氏。3D広告やロボットなど、テクノロジーが日常生活になじんでいる様子を目の当たりにするなか、世界を席巻している対話型AIに関して意外な発見があったという。

「バイドゥやアリババなど、中国の大手IT企業は各社で対話型AIを出しているものの、実は国内ではChatGPTの方が人気だ。中国では『ライブコマース』というTikTokなどでライブ配信をして物を売る販売形態があるが、そこでChatGPTの研修教材を売っている人もいる」

 『ABEMAヒルズ』に出演したチャエン氏。取材した中国の最新AI事情について、次のように語る。

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「1つ目が自動運転だ。北京や武漢などの一部地域ではすでに“完全自動運転の無人タクシー”が営業している。日本と同様にアプリで呼ぶとタクシーが来るが、運転席にも人は乗っていない。勝手にハンドルが動いて目的地まで連れて行ってくれる技術がすでに利用されている。

 ChatGPTについても知名度が高く人気だった。個人差はあると思うが国産AIの話題は全くなかった。みんなこっそりとChatGPTを使っている。中国のスタンスは『便利だから使おう』という人が1番大きいのではないか。2年ほど滞在していたが(中国人は)倫理観よりも実用性を優先している人が多い印象がある」

 続けて、チャエン氏は「AIを使った製品やサービスには、欠点よりも利点が多いと思うか」というアンケートで、中国が調査対象国で最高の78%、アメリカが35%だったことについても考えを述べた。

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「面白いデータが1つある。実は『一人当たりのGDP』が低いと、AIを賛成する割合が高くなるという相関関係があるそうだ。中国のGDPは高いが、“一人当たりの”GDPは低いのでAI賛成ということだろう。逆にアメリカは、一人あたりGDPが高いので不賛成なのだろう。回答の背景には『既得権益を守りたい』思いがあるのではないか。一人あたりGDPが低い国は下克上精神が顕著に現れているのだと思う。

 先程のような顔認証システムも2~3年前から流行っていた。国民的にもデータを取られることへの嫌悪感はあまりないのではないか。ヨーロッパはデータを取ることに厳しい国で『ChatGPTは禁止だ』という動きもある。こちらも個人差はあるだろうが、中国の人たちは基本的に便利だったら使ってくださいというスタンス。嫌悪感もないので情報は取りやすいのだろう」

(『ABEMAヒルズ』より)

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