アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」プロローグ場面カット1 エリクト・サマヤ
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 「ガンダム」シリーズのTVアニメ最新作「機動戦士ガンダム 水星の魔女」が、2023年7月2日の第24話をもって最終回を迎えました。第2クール(Season2)ではガンダム・エアリアルの謎や、登場人物たちの思惑や過去が徐々に明らかになってきていました。

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 本記事では、アニメ「水星の魔女」に登場するエリクト・サマヤに着目。エリクトの正体をはじめ、ガンダム・エアリアルやプロスペラ、スレッタ・マーキュリーとの関係を解説します。

目次

  • アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」とは
  • アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」エリクトとは?
  • エリクトとプロスペラとの関係
  • エアリアルの正体はエリクト!何話で明かされた?
  • プロスペラの本当の目的を考察
  • アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」エリクトのまとめ

アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」とは

アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」番組サムネイル
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 アニメ「水星の魔女」は、「ガンダム」TVアニメシリーズの約5年半ぶりとなる新作です。アニメ本編の前日譚「PROLOGUE」が1期(Season1)放送前の9月25日に放送され、1期全12話が2022年10月から、第2クール全12話が2023年4月からMBS/TBS系全国28局ネットにて放送されました。

 物語の舞台は、A.S.(アド・ステラ)122年のアスティカシア高等専門学園。辺境の地である水星出身のスレッタ・マーキュリーが、ガンダム・エアリアルとともにパイロット科へ編入するところから始まります。第1クールの最終話である第12話では、宇宙船に搭乗していたスレッタと学園の地球寮のメンバーが、地球の武装勢力「フォルドの夜明け」から襲撃を受けてしまいます。その際、婚約者であるミオリネ・レンブランを助けるため、スレッタがエアリアルで人を殺めるという衝撃的なラストで幕を閉じました。

 各話放送後には、Twitterでアニメ「水星の魔女」関連のツイートやハッシュタグが毎回トレンド入りするほど注目を集めた人気作品です。

第1話を見る
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アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」エリクトとは?

アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」プロローグ場面カット2 エリクト・サマヤ
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 エリクトは、ふわふわの赤毛に丸くて太い眉毛が特徴的な女の子です。フルネームは「エリクト・サマヤ」で、愛称は「エリー」。アニメ公式サイトでは、「天真爛漫で、時に両親が手を焼くほど好奇心旺盛」と紹介されています。

 エリクトは、アニメ本編の21年前を描いた前日譚「PROLOGUE」に登場します。エリクトは、ガンダム開発事業に携わる両親とともに、ヴァナディース機関のフロントであるフォールクヴァングで生活していました。そして4歳の誕生日に、のちにヴァナディース事変と呼ばれる特殊部隊ドミニコス隊からの襲撃に遭います。

 襲撃前にエリクトは、なかなか起動しないガンダム・ルブリスに「この世界は怖くない」と教え、たった1人で母たちが到達できなかったレイヤー33へのアクセスに成功していました。画面をタッチするだけで敵機を撃墜するなど、機体を思うままに操れるようになったエリクトは、ルブリスの力を借りて母エルノラ・サマヤとともに襲撃を生き抜きます。しかし、多くの仲間と父ナディム・サマヤは戦死しました。

前日譚「PROLOGUE」を見る
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エリクトとプロスペラとの関係

アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」エリクトとエルノラ(プロスペラ)
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 アニメ「水星の魔女」の主人公スレッタ・マーキュリーの母プロスペラの正体は、エリクトの母であるエルノラ・サマヤです。第11話で、ヴァナディース事変を起こした張本人であるベネリットグループ総裁・デリング・レンブランから「レディ・プロスペラ」と呼ばれた後、「エルノラ・サマヤでかまいませんよ」と返し、本名を明かしました。つまり、エリクトとプロスペラは親子になります。

「エルノラ・サマヤでかまいませんよ」(4分5秒ごろ〜)11話
「エルノラ・サマヤでかまいませんよ」(4分5秒ごろ〜)11話

エアリアルの正体はエリクト!何話で明かされた?

アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」スレッタ・マーキュリー
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 これまでスレッタがエアリアルに搭乗して戦闘すると謎の声が聞こえたり、子供のような影が現れたりと、機械ではなく人間がエアリアルの中にいると思わせるような描写がたびたびありました。そしてついに第14話で、エアリアルの正体に迫るシーンが描かれました。

 ベルメリア・ウィンストンに、もう1人の娘・エリクトの所在を聞かれたプロスペラは、「いるわよ。スレッタのすぐそばに」「データストームのその先で私たちを待っている」と答えます。続けて「あの子は新しい体を手に入れた」「喜んで。エリーこそが私たちの目指すGUND(ガンド)の未来よ」と話し、エリクトがエアリアルの中に組み込まれていることが発覚しました。

「いるわよ。スレッタのすぐそばに」(19分55秒ごろ〜)14話
「いるわよ。スレッタのすぐそばに」(19分55秒ごろ〜)14話

 第16話では、エリクトの身に何が起こったのか、プロスペラの口からさらなる詳細が語られます。プロスペラは「エリーの生体コードはデータストームと完全に同調できていた」「けれど幼い体は過酷な宇宙の環境に耐えられなかった」「私はルブリスを使って、エリーの命をつなぐと決めたわ。エアリアルとしてね」と話し、データストームのネットワークを使って、死にゆく運命だったエリクトの生体コードをガンダムに転移させたことを告白。体そのものがガンダムとなったエリクトのいまの状態は、いわば人間が厳しい宇宙環境に適応して生き抜くためのGUND医療の究極の形と言えるかもしれません。

 プロスペラの告白を裏付けるように、その後、ヴァナディース事変時より少し成長した姿のエリクトが、無断でエアリアルに搭乗したエラン・ケレス(強化人士5号)の前に現れました。エリクトは「あなたはだめ」と言い、エアリアルを奪取しようとした強化人士5号に大量のデータストームを与え、機体から追い出しました。

第16話、プロスペラの口から語られた真実
第16話、プロスペラの口から語られた真実

エリクトとスレッタの関係は?エリクトのクローン?

 エリクトとスレッタは2人ともプロスペラ(エルノラ)の娘なので、通常であれば2人は姉妹と言えます。さらに、2人ともエルノラの夫であるナディムと容姿が似ているので父親も同じと推測できます。しかし、第2話で17歳と明かされていたスレッタの年齢を考慮すると、父親のナディムは21年前に死去しているので年齢が合わないことから、SNSなどで、スレッタはエリクトのクローン説が浮上していました。

 そんななか、第18話で、ついにエリクトとスレッタの関係が明かされました。スレッタは、エリクトの遺伝子から作られたリプリチャイルドでした。リプリチャイルドという言葉は作中用語ですが、クローンに限りなく近い存在だと推測できます。

 エリクトの遺伝子から作られたリプリチャイルドのスレッタは、エアリアルがパーメットスコアを上げるまでの鍵の役割を背負わされていました。そして、パーメットスコアが上昇してエリクト(エアリアル)が自由に動けるようになると、スレッタの鍵としての役割は終わりを告げました。

第18話、スレッタは“リプリチャイルド”だと判明(18分30秒ごろ〜)
第18話、スレッタは“リプリチャイルド”だと判明(18分30秒ごろ〜)

エアリアルの中にいるエリクトに似た子供たちは誰?

 第6話で、エアリアルが戦闘時にオーバーライドしたとき、エリクトくらいの幼い子供の影が現れます。子供の影はガンビットとリンクするように複数体映り、何人かの子供の声が聞こえる場面もありました。第16話でも、エアリアルを盗もうとしたエラン(5号)へデータストームを使って攻撃したときに、エリクトの姿が複数描かれました。それを見たエランは、驚きながら「お前"たち”は誰だ」と発言しています。

第6話、幼い子供の影が現れるシーン(18分20秒ごろ〜)
第6話、幼い子供の影が現れるシーン(18分20秒ごろ〜)

 以上のことから、以前から子供がエアリアルの中にいる可能性が非常に高いと考えられていました。また、エリクトと容姿が似ていることから、彼女たちも”エリクトのクローン“という説も浮上していました。

 その後第18話にて、ついに子供たちの正体も判明します。彼女たちもスレッタと同じ、エリクトのリプリチャイルドでした。戸惑うスレッタに向かって、自分たちのことを「データストームの中でしか生きられないエリーの代わり」「肉体のないエリーの体、エリーの手足、エリーの拡張意識」「それが私たちカヴンの子」と発言しています。

 カヴンとは、英語で「魔女の集まり」を指します。作中で“カヴンの子”という言葉が何を指すのかは、具体的には説明されていません。

プロスペラの本当の目的を考察

 プロスペラの本当の目的は、第14話で語られました。ベルメリアに本当の目的を聞かれたプロスペラは「世界を書き換えたいの」「エリーが幸せになるために」と答えています。

 また、第16話では、「いまのエリーはパーメット粒子と同じよ。エアリアルという体がなければ物理空間では崩壊してしまう」「でも、スコア8なら、クワイエット・ゼロでデータストームの領域を広げれば、エリーは自由に生きることができる」とも語っています。つまり、クワイエット・ゼロを決行して世界中をデータストームで満たすことで、パーメット粒子状態のエリクトを具現化して、エリクト本人が自由に生きられるようにすることがプロスペラの目的のようです。

 いっぽう作中では、夫や仲間を殺された過去を持つプロスペラの目的が、エリクトの幸せだけとは限らないと思わせる描写も見受けられました。第16話では、ミオリネに対し「あなたのお父様は私たち親子の仇だもの」「復讐を果たせ、デリングを殺せ」とヴァナディース事変で死んだ同胞たちの声が今も聞こえるなど、復讐を匂わせる発言をしています。プロスペラの目的が、エリクトが自由に生きられるようにすることと、デリングへの復讐の2つなのかもしれないと匂わせるシーンでした。

 しかし第24話において、プロスペラが復讐でなくエリーを選んだことをスレッタは看過していました。あくまでスレッタからの発言にはなりますが、当初よりプロスペラの目的は一貫して、エリーの幸せのみだったと受け取ってよいでしょう。

クワイエット・ゼロが出現 21話
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プロスペラを止めるためにクワイエット・ゼロに向かうスレッタたち 22話
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アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」エリクトのまとめ

 エリクトは、「PROLOGUE」に登場した、プロスペラ(エルノラ・サマヤ)の娘です。第14話と第16話で描かれたプロスペラとベルメリアの会話から、エアリアルの正体はルブリスとエリクトがつながったものだと発覚。そしてエリクトの遺伝子を使って、スレッタと11人のリプリチャイルドが作られました。

 プロスペラの目的は、エリクトが幸せになるために世界を書き換えることでした。プロスペラの目的は達成されたのか、鍵としての役割を終えたリプリチャイルドのスレッタがどうなったのかなど、ぜひ本編で今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。

(C)創通・サンライズ・MBS

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 ・「機動戦士ガンダム 水星の魔女」公式サイト

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