6月7日に楽天モバイルパーク宮城で行われたセ・パ交流戦、東北楽天ゴールデンイーグルス対阪神タイガースの一戦で、楽天内野陣の連携ミスにつけこみ、阪神が一挙、5点を奪うひとコマがあったが、その際に阪神・梅野隆太郎が見せた“キラリと光るプレー”が野球ファンの間で話題となっている。
【映像】罠にハメられた? 痛恨の“ミスプレー”の瞬間
6-3、阪神3点のリードで迎えたこの試合の9回表、阪神は四球で出た4番・大山悠輔を1塁に置き、1死一塁に。ここで打席に立った6番・梅野は、レフトフェンス直撃の長打となったが、一塁を蹴って二塁へと向かう梅野よりも早く、楽天のレフト・岡島豪郎からの返球が二塁へと到達したため、梅野は二塁へ到達できず、一、二塁間に挟まれるという展開に。しかしこの際、二塁の浅村栄斗が、二塁カバーが不在の状態であるにもかかわらず、梅野を深追いし過ぎたために挟み切れず、梅野はまんまとガラ空きとなった二塁へ。この手痛い連携ミスもあり、この回、阪神は一気に5得点。楽天の反撃ムードを一気に消し飛ばすことに成功したが、このプレーにおいて梅野は、三塁へと到達していた大山との兼ね合いから、自らの二塁到達が間に合わないと見るや、安易にスライディングでアウトにならず、ベース直前で止まり、挟殺プレーへと持ち込むという、的確な判断と粘りを見せていた。
6月9日放送の『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)では、このプレーについて取り上げることとなったが、その際に野球解説者の里崎智也氏は、レフト方向への長打性の当りが出た時点で、一塁走者・大山も二塁を蹴って三塁、そして可能であればホーム生還を狙うという走塁が想定されることから、遊撃の小深田大翔が二塁ベースではなくバックホームの中継プレーへと動き、一時的に二塁ベース上がガラ空きとなった現象について、「(小深田は)1ミリも悪くないですね。」とした上で、岡島からの返球を受けた二塁の浅村が、あまり深追いせずに一塁の和田恋へと送球し、そこから再び和田からの送球を受けて挟殺プレーを進めることで、こうした状況に陥らず、梅野を確実にアウトにできたと指摘した。
一方、ネット上の野球ファンからは、「諦めないでちゃんと戻った梅野が偉いね」「調子も上がってきたし楽しみ!」「普通はそのままスライディングに行ってアウトになる案件。梅野が上手かったな。」「これは仕方ないと思うけど。単純に走者の梅野が上手かっただけ。」「梅野頭ええなというか冷静やな」「いや、これ梅野スライディングやめたのが功を奏したというかよく止まったな」と、結果として楽天の連携ミスを引き出す形となった梅野の判断と、好走塁を称賛する声が続々と寄せられることとなった。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)