J2で首位を独走する町田ゼルビアは、11日、明治安田生命J2リーグ第20節で4位V・ファーレン長崎と対戦し、4-1で勝利。試合後、今季からチームを指揮する黒田剛監督は「できたら4-0で終わりたかった」と“1失点”に言及した。
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前節終了時点で勝ち点42を積み上げ、すでにJ2リーグ首位での折り返しを決めている町田が、勝ち点32で4位につける長崎を“天空の城”町田GIONスタジアムに迎えた。町田はU-22日本代表の活動により、ここまで4ゴールを挙げている平河悠、ジョーカーとして活躍する藤尾翔太が欠場となった。
「前線が強力な長崎を相手に、できるだけ長いフィードをさせないこと。そのために前からのプレスでそれを封じ、フアンマ周りのセカンドボール、それからチャレンジ&カバーを徹底することが大事だった」
黒田剛監督が試合後にそう振り返ったように、序盤から町田はセンターバックの藤原とチャン・ミンギュがダブルボランチと協力して長崎のストロングポイントを消す。すると30分にミチェル・デュークのゴールで幸先よく先制し、43分にはセットプレーからエリキが蹴り込んで、前半だけで2点をリードした。
その後も優位にゲームを進めると、58分にミチェル・デューク、64分にエリキが決めるなど、ツートップがそれぞれ2ゴールを奪う活躍を見せた。試合終盤には、ペナルティエリア内でフアンマを倒してPKを献上。これをフアンマに決められて1点を奪われたが、町田が上位対決に快勝している。
黒田監督は「できたら4-0で終わりたかった。それは次の反省点としてしっかりと持ち帰りたい」と勝って兜の緒をしめる。とはいえ、PKのシーン以外で長崎のエース・フアンマに自由を与えなかった。それを可能としたのは、今季浦和レッズから期限付き移籍で町田に加入した藤原の存在だ。
ハイライトは38分の場面。押し込まれた状態からあわやゴールかと思われるミドルシュートを許したが、藤原が体を投げ出してヘディングでブロック。弱冠20歳の若武者が町田のディフェンスを牽引した。