6月24日にZOZOマリンスタジアムで行われた千葉ロッテマリーンズ対北海道日本ハムファイターズの一戦で、日本ハムが“2連続スクイズ”を試みるも、これをロッテバッテリーが完全に見破り、2度とも失敗させるという珍しいプレーが発生。このプレーについて、昨季まで埼玉西武ライオンズで監督をつとめていた野球解説者の辻発彦氏が言及した。
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4-4、両チーム同点で迎えたこの試合の9回表、日本ハムは8番・上川畑大悟の二塁打を足がかりに、ロッテの守護神・益田を攻め立て、無死二、三塁と一打勝ち越しのチャンスに。ここで迎えた1番・石井一成は、カウント2-1からの4球目にスクイズ。しかしこれを読んだロッテバッテリーは外へと外し、空振りにさせると、飛び出した三塁走者の上川畑がタッチアウトとなり1死。なおも1死三塁と犠牲フライでも勝ち越しという場面であったが、驚くことにフルカウントからの6球目、石井はまたもやスクイズ。しかしあろうことかこれもロッテバッテリーに読まれて空振りの三振、しかも飛び出した三塁走者江越大賀もタッチアウトでダブルプレーという、日本ハム側からすると、なんとも手痛い場面となった。
6月30日放送のABEMA『バズ!パ・リーグ』では、改めてこのシーンを振り返ることとなったが、改めてVTRでこのプレーを確認した辻氏は、「結果的にこうなったから、ギャンブル(という扱い)になるんでしょうけどね。」と、あくまで失敗に終わったがゆえに、ある種のギャンブル采配的なものとなってしまったとした上で、「どうでしょう、サードコーチャーにしてみればですよ?“これ、サイン、バレてるかな?”って、思いますよね。」と、2回連続で、あまりに鮮やかにロッテバッテリーがスクイズを読んでボールを外した点に着目する形で語りはじめると、「吉井監督からすると満塁にしてもいいというところで(この作戦で)行っていると思うんですよ」とロッテ側からすれば、1点も与えられない場面で、一塁が空いている状況を考慮すれば、四球になることもやむなしという気持ちで、リスクヘッジとしてボールを外した結果、日本ハム側にスクイズを2度も失敗させるという現象を生んだという可能性について言及しつつも、「最初から(バッテリーが)大きく外に外してるじゃないですか。これがちょっとわからないですね。」と、どこか不思議そうな面持ちでコメント。
なお、ネット上の野球ファンからは「フルカウントから外す勇気が凄い」「野球に限らずだけどスポーツはこの相手との読み合いが堪らなく楽しい」「最初はガッツリ外してないから注意くらいの感じだったけど、それで確信できたのか二回目は完璧に外したな。田村凄いわ」「サイン読まれてたんじゃないかって解説の人は言ってたけど、奇をてらう監督だから普通の監督がやらない事をやってくるって逆に考えが読みやすいケースもあるなと思った。」「外せという田村の動きに対して、ちゃんと田村の捕れるところに投げられる益田もすごいよなあと思ってしまった。中途半端なとこだと当てられてしまうし、外しすぎると捕逸・暴投のおそれもあるし」「現地での2回目何が起こったかわからず一瞬固まりました。フルカウントから外す田村の勇気がエグすぎた!今年は田村の存在感がすごい!」「フルカウントであそこまで外すのは サインに気づいていたのかな?度胸が凄い」「これは、外野で見てたときに終わったと思ったがこれをみたときに鳥肌立った。」といった様々な反響が寄せられている。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)