昨オフに埼玉西武ライオンズからFA移籍し、今季も攻守で大活躍を見せているオリックス・バファローズの主砲・森友哉。6月27日に京セラドーム大阪で行われた千葉ロッテマリーンズ戦では、“プロ初のサヨナラアーチで、チームに劇的なサヨナラ勝ちをもたらすなど、いわゆる“4番の一振り”でチームに貢献している。
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6月30日放送の『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)では、前出・6月27日のロッテ戦で森が放った劇的なサヨナラアーチについて紹介することとなったが、この日、番組に出演し、昨季まで監督として、6年間、森を見ていた辻発彦氏は、「いや、やっぱりホントに思い切りがあるバッターでね。(今季は)開幕戦、痛い目に西武も遭ってましたよね。ホントにそういう思い切りのあるバッターですからね。」と、その卓越した打撃技術に加え、“思い切りの良さ”も併せ持つ森の持ち味を評価する形でコメント。元・指揮官として改めて太鼓判を押す形に。また、ネット上の野球ファンからは「勝負所を1球で仕留める森友哉が神すぎる」「森て高校の時からスイング変わらないよな」「まさかの森ホームラン王、頓宮首位打者あるなこれ。」「オリックスの補強本当にドンピシャ過ぎて震えるわ」「マジで良いとこで打つよな 勝負強さも含めて完全に吉田正尚の穴を埋めてるわ」といった驚きと称賛の声が続々と寄せられることとなった。
プロ入り前から、捕手としての活躍に加え、その強打に定評のあった森は、デビューイヤーとなった2014年に41試合で打率.275、6本塁打と、いきなり大器としての片鱗を覗かせると、翌2015年には本職ではないライトでの出場や、指名打者としての出場などがありながらも、主軸として定着し、打率.287、17本塁打、68打点をマーク。MLB・NPBで活躍し、“ゴジラ”の愛称で親しまれた松井秀喜氏以来、21年ぶりとなる高卒2年目での20本塁打を達成するなど、さらなる注目を集めることに。以後も西武打線にはなくてはならない打者として定着した森は、正捕手に定着した2019年、ついに打率.329で首位打者を獲得。しかもこの年は自己最高となる23本塁打、105打点をマークするという“無双”ぶりを発揮したが、攻守で卓越した才能を発揮するその姿は、往年の人気野球漫画『ドカベン』の主人公・山田太郎を彷彿とさせるものであったが、実際、“捕手の首位打者”というのは極めて難しく、パ・リーグでは故・野村克也氏以来、54年ぶりの快挙。『ドカベン』どころか、『ドカベン プロ野球編』もいいところの活躍といえるだろう。
なお、そんな森について、大阪桐蔭高校時代にバッテリーを組み、その強みを知るMLB・オークランド・アスレチックスの藤浪晋太郎は、同じ大阪桐蔭高校の先輩・西岡剛氏の公式YouTubeチャンネル上で公開された動画の中で、「本当にスゴかった選手」について訊ねられると、「本当にスゴかったバッターね…個人的には、やっぱり森友哉っていうのが自分の中で特別な存在で。」と、森の名を挙げた上で、「高校生のときから1個下の学年で、よく紅白戦でも対戦してましたし。」と、高校時代を振り返り、「自分の150km/h(のストレート)とか、140km/h台の膝元のカットボールとか、あんなの高校生打てるんかみたいな。他の高校のバッターだったらバットにかすりもしないような球をバシバシ打つんですよね。」と、プロ入り前から既に天才打者としての片鱗を垣間見せていたことを証言。その上で藤浪は、「そういうの(※森のような打者)が、1番から8番まで、パ・リーグなら9番まで並んでいるのがプロ野球だと思って自分は(プロの世界に)入ってきたんで、(入団後は逆に)“クリーンナップが森ぐらい”って思った」と、改めてその強打者ぶりを強調する形で称賛している。
さて、今季は7月1日終了時点で、打率.274、12本塁打、打点38をマークするなど、4番としてチームを牽引し続ける森。多くのファンが期待し、その力を知る多くの関係者も賛辞を惜しまないそのバットに、今後も多くの注目が集まりそうな気配だ。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)