まさに1牌の後先のドラマ。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選2ndステージのC卓が7月6日に行われた。第2試合は倍満ツモ条件を目指す竹内元太(最高位戦)がリーチのタイミングを計り、究極の決断。その結末に視聴者が多数の反響を寄せた。
【映像】竹内元太、決意のリーチ判断と大逆転へ裏ドラをめくる瞬間
オーラス、敗退ポジションにいる竹内にとって、現実的な通過条件は倍満をツモること。ここで竹内は、15巡目に執念でその可能性を残すテンパイへたどり着いた。ツモ番はあと3回ある。タンヤオ・三色同順に赤が確定。あとはリーチのタイミングだ。鳴きがなければハイテイ牌をツモれるため、一発・裏ドラに加えてこの役が計算できる。解説の渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ・協会)は「まだヤミのほうがいい!ヤミにして赤引きを待ちましょう。4索ツモったらどっかでフリテンリーチ。さすがにまだ早い!」。
竹内はリーチをせず、次のツモを引くと小考。渋川は「一発とハイテイ複合させたいけど(残り2巡の)ここでリーチもありますね。これだとリーチ・一発・タンヤオ・三色同順・赤かハイテイかなんで裏1条件」と説明すると、竹内もここでリーチを決断した。
待ちの4索は山に2枚。渋川は「あるよ!」。実況の小林未沙も「2山なんてこれまでの人生何回ツモってきた!」と熱を込める。視聴者も「一発かハイテイだ!」「主人公になるぞ」「頑張れ!」「いけー!」と大盛り上がり。「誠一の系譜見せてくれ」と、今大会限りで引退した近藤誠一(セガサミーフェニックス・最高位戦)の勇士を思い出すファンも多数。
一発ツモはならず、そしてハイテイ、竹内がツモったのは4索だ。一息ついて、ゆっくり裏ドラをめくると、そこには無情にも字牌が眠っていた。あと1ハン足りない跳満。竹内は申告を済ませると、悔しそうに手牌を見つめた。渋川と小林は「あああ!」と絶叫するほかない。
インタビューでは「(倍満条件)できるもんですね。『こんなん無理じゃん』って配牌開けた時に。『2000点アガれそうだけどどうすんの?』って思ってましたけど」と、まず条件を目指せる手が作れたことに驚いていた。「三色が得意な瑠美さんに、これが三色だと見せてやりたかった」と二階堂瑠美(EX風林火山・連盟)に向けて軽口も。大逆転を狙ったリーチの究極決断と、その結末が呼んだドラマ。これを見届けた視聴者からは「元太魅せたね!」「あの一局で評価爆上がり」「元太かっこよかったぞ」「最後は魅せてくれたわ」と賛辞が多数寄せられていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)