杉本昌隆八段が弟子・藤井聡太王位へ伝えた一門の“恩送り”「お前たちが将棋でメシを食えるのは将棋が強いからも勝つからでもない。ファンがいるからだ」
【映像で見る】「弟子の可愛いところ」をテーマに語り合う深浦九段&杉本八段

 将棋藤井聡太王位(竜王、名人、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が7月7日、伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負で佐々木大地七段(28)と開幕局を戦っている。ABEMAの中継には、対局者の師匠・深浦康市九段(51)と杉本昌隆八段(54)が出演。解説の合間には、杉本八段が藤井王位へ伝えた“棋士の存在意義”など、弟子の育成論を語り合った。

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 弟子同士の激突となった今期の王位戦七番勝負。深浦九段と杉本八段はなかなか競演する機会の少ないこともあり、弟子の育成論など様々なトークを繰り広げた。深浦九段は、「奨励会時代の藤井さんに伝えてきたことなどはありますか?」と質問。杉本八段は「自分が何かを伝えるというよりは、自分の師匠から言われた言葉を“恩送り”として若い世代に伝えています」と、故・板谷進九段からの言葉を託したエピソードを披露した。

 板谷九段の言葉は「お前たちが将棋でメシを食えるのは、別に将棋が強いからも勝つからでもない。ファン、そしてスポンサーがいるからだ。だからファンやスポンサーは大事にしなくてはいけない」というもの。棋譜を残すことや普及活動の理由や必要性を説く言葉が一門の間で脈々と受け継がれているといい、深浦九段も「なるほど、しっかりと口伝えしていった方がいいんですね」と大きくうなずいていた。

 さらに育成過程にあった藤井王位の小学6年当時には、研究会での練習将棋で兄弟子に負けた時の秘話を披露。逆転負けを喫した際に、「まさか負けると思わなかった、というようにあからさまに悔しがったことがあって。悔しがるのは別にいいんですけど、それが相手に向かうのは方向性が違うんじゃないかと言ったことがあります」と指導した思い出を語った。

 師匠目線の貴重なエピソードに、ファンは興味津々。「やっぱ聡太は杉本師匠で良かった」「なるほど」「あー子育てだわ もう」「小学生ならではだな」「子供のころはそんなもん」「師匠が師匠で本当に良かった!」など様々な声が寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像で見る】盤外では師匠同士がエピソード対決!?
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【映像で見る】「将棋以外で弟子に勝てること」を語り合う深浦九段&杉本八段
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