<大相撲七月場所>◇二日目◇10日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
前頭十三枚目・豪ノ山(武隈)と前頭十二枚目・千代翔馬(九重)が激しい張り手合戦を繰り広げた。この光景に解説の松鳳山が「冷静に」とたしなめつつ「自分はこういう相撲が大好きです(笑)」と本音を漏らす一幕があった。
五月場所で十両優勝を遂げ、今場所から新入幕を果たした豪ノ山。元大関・豪栄道の武隈親方が創設した武隈部屋からは初の幕内力士であり、五月場所の優勝決定戦では“令和の怪物”こと落合(現・伯桜鵬)を圧倒した実力者だ。
千代翔馬との初顔合わせとなった七月場所二日目の取組では、立ち合い正面から突っ張ってきた相手に押されるも、負けじと張り返して激しい攻防戦へ。互いにヒートアップして強烈な張り手を浴びせ合うと、最後は前に出る豪ノ山がはたき込みを決めて初日から2連勝の勝ち星を挙げた。敗れた千代翔馬は1敗目を喫した。
壮絶な張り手合戦を受けて、ABEMAで解説を務めた元小結・松鳳山は「すごいいい相撲だったと思います」と一言。続けて「豪ノ山も熱くなって張るんじゃなくて、下から、張りを意に介さないぐらいの相撲を取ってほしかったです」と両力士をたしなめつつ、「まあ、自分も大概やり返していたので、言えないですけど(笑)」と苦笑い。
同じくABEMAで実況を務めた髙橋大輔アナウンサーが「やっぱり張り手で熱くなるというと、松鳳山さんのイメージがありますが……」と切り込むと、松鳳山は「自分はこういう相撲が大好きです(笑)」と本音をポツリ。きまりが悪い様子で「(引いた目で評論するなら)冷静に。張っていったところを、下からハズに入れて持っていくような相撲が取れたら」と指摘した松鳳山は、「自分もそういう相撲が取りたかったんですけどね。やっぱり熱くなって張ってましたから(笑)」と語っていた。
豪ノ山と千代翔馬の気迫あふれる一番に、視聴者から「おおー、痛そうー」「ムキになったな」「ヒヤヒヤした」と興奮気味のコメントが続出したほか、松鳳山の本音トークに「大ブーメラン」「人は人、俺はオレ」「傍からみてるのとは、違うんだろうな」といった声も相次いで寄せられた。
(ABEMA/大相撲チャンネルより)